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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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さらば デビルタウン ブラックホールの中へ

デビルタウンの人々「ええ?マジか!!サファリス、お前が魔王になったのか!!」


「お前が魔王になるとは、世も末だな。」


「お前、魔王になっても女装するんだったら、化粧とかメイクの仕方を勉強しろ!!お前の女装は、世界一汚ない!!」


魔王・サファリス「やかましい!!さっさと時計台に乗れ!!デビルタウンに帰るぞ!!」


月人病が治ったデビルタウンの人々は、サファリスの女装にさんざん文句を言いながらも、時計台に乗った。

約10分ほどでデビルタウンに着いたが、街は荒れ、所々で火災が起こっており、人の気配が一人としてなかった。人だけでなく、野良犬一匹もいない状態だった。

とりあえず、サファリスは噴水広場横の、いつもの場所に時計台を着陸させると、シボラが起動させてないのに、突然、マトリョーシカ人形のモニカが、魔王石の上に現れた。


シボラ「モニカ!!私が起動してないのにどうして?」


モニカ「私はアプリじゃなくて、宇宙の意志として。レイコの願いというか呪いの影響で、この太陽系に吸血星が接近しているの。この吸血星は、太陽のエネルギーを吸って、若返る星なのよね。ていうか、大きさが木星の3倍位あるから、太陽系を横切った時点で、あなた達はアウト。全滅するの。だから、今から太陽系ごとワープします。誰も外には出ないでね。」


魔王・サファリス「太陽系ごと?デビルタウンだけじゃダメなん?」


デビルタウンの人々「アホだな、サファリス。せめて地球はいるだろ。」


「いやいや、太陽もいるだろ。太陽と地球だけで良くない?」


「そうそう。木星とか土星とかいらねえよな。あと海王星とか火星とかも。」


モニカ「あなた達、甘いわね。木星も土星も、それから太陽系の星々は、全て地球にとって、バランスよくできてるの。作った私が言うんだから、間違いないの!!まだあなた達が発見出来てない星とか、そういうもの全部を含めた太陽系を、今からワープさせます。」


シボラ「じゃあ、私の弟がいる、カミノケ座銀河団のブラックホールの中へお願いします。」


デビルタウンの人々「な、馬鹿言うな!!ブラックホールの中って、死にに行くようなもんじゃないか!!」


「そうだ。もっと、気楽に生きていけそうなとこ。隣のアンドロメダ位でいいんじゃないか。」


「太陽系丸ごとだからな。でも、ブラックホールの中はパスだな。」


シボラ「大丈夫だ。そのブラックホールは、現在停止している。たぶん、何億年、何十億年は動かないだろう。ブラックホールの中の方が、隕石とか降ってこないから、安全なはずだ。」


モニカ「では、今からワープさせます。念のため、シボラ、タウンシールドを。」


シボラ「タウンシールド、復旧。モニカ、お願いします。」


モニカ「ちょっと今回は少し時間がかかるから、待っててね。そうね、前より太陽系は少し広くなってるから、30分位かな。ちなみに太陽系をワープさせるのは、今回で3回目なんだけどね。では、ワープ!!」


デビルタウンの人々「え?3回目かよ!!」


「タウンシールド張ってるんだろ?ちょっと外出てくるわ。」


「おう、そうだそうだ。モニカがどうやってるのか見たいしな。」


モニカ「ちょっと、あんた達!!まあ、見てもいいけど、たぶん普通に宇宙が見えるだけよ。」


デビルタウンの人々は、時計台からみんな出て行った。


シボラ「では私も。」


デビルタウンの人々は、外に出てみたが、暗い空に輝く星々が見え、上半分だけの地球が見えるだけだった。


デビルタウンの人々「なんだよ、ただ単に月にいるだけって話かよ。」


「太陽系ごと動いてるって言われても、分かんねえよな。規模でか過ぎだぜ。」


「街のみんなはどこ行ったんだ?地下街か?」


デビルタウンの人々は、外の風景に見るのに飽きて、時計台に入ったり、マンホールを下りて、地下街に行ったりとバラけ始めた。中には、しつこく夜空を見上げていて、ワープが完了するまで外にいた者達もいた。その者達の話では、大きな人間の手のようなものが見えたらしい。


そうして、太陽系は約30分後、カミノケ座銀河団の超巨大なブラックホールの中へワープした。

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