表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
263/271

MOON'S QUEEN  ケンイチVS ケンイチ

人間・ケンイチが、虹色の煙をながめていると、暗闇の空にうっすらと、大きな空飛ぶ建物が見えた。サファリスが乗って来た、デビルタウンの時計台だった。


デビルタウンの人々「あれは時計台。おーい、ここだここだ!!」


「あれに乗ってるのは、たぶん、アホのサファリスかな。意外に役に立つ奴だ。」


「おーい、おーい。」


デビルタウンの人々が、手を振って呼んでいる真上に来たとき、アンドロイド・ゴリラのケンイチが飛んで行き、時計台を三日月刀で斬りつけた。時計台は、シールドで守られていたので、破損はしなかったが、バランスを崩し、人間・ケンイチのいる方向に墜落した。


ガガガガガガガガ!!


物凄い月の地面を滑る音を出して、300m位滑り、人間・ケンイチが立っているすぐ近くで、なんとか止まった。

時計台の中から、甲冑鎧を着て濃い化粧をし、黒髪の長いウィッグを被ったサファリスが出て来た。


人間・ケンイチ「サファリスか?」


サファリス「ああ、そうだ。あんたは?」


人間・ケンイチ「俺はケンイチだ。と言っても、お前とはゴリラの姿のときしか会ってないから、初対面みたいなもんか。」


サファリス「あ、あなたが・・・・事情は聞いてます。新しく魔王様になられたようで。」


サファリスと会話をしていると、殺気がしたので、人間・ケンイチが振り向くと、そこにはアンドロイド・ゴリラのケンイチが、三日月刀を右手に持って立っていた。


人間・ケンイチ「サファリス、これを持って、デビルタウンの人達を時計台に乗せて、連れて帰ってくれ。」


人間・ケンイチは、金縁のルビーのネックレス"魔王の証"をサファリスに渡した。


サファリス「こ、これは魔王の証!!これを私に?」


人間・ケンイチ「そうだ。今から、お前が魔王だ。」


サファリス「そ、そんな!!私には魔王なんて無理です!!私の趣味は女装ですよ!!可愛くない、汚ない女装ですよ!!私なんかが魔王になったら、デビルタウンは1日で破滅してしまいます!!ケンイチさんが魔王をして下さい!!」


人間・ケンイチ「ハハハハッ面白いじゃないか、女装する魔王って。そんな魔王が、一人ぐらいいてもいいんじゃないのか?それがお前なんだ、お前はそれでいい。今からお前が魔王だ。デビルタウンがどうなろうと、魔王のお前がすることに、誰も文句は言えない。」


人間・ケンイチは、アンドロイド・ゴリラのケンイチの方をチラリと見た。


人間・ケンイチ「血の気の多い奴は嫌だねえ。サファリス、いや魔王様、元気でな。」


サファリス「魔王様!!待って下さい!!魔王様!!」


人間・ケンイチは、アンドロイド・ゴリラのケンイチに向かって、退魔の剣を右手に持って走り出した。


アンドロイド・ゴリラのケンイチ「サオリの姉貴が確かに、最期に言ったんだ。月の女王・レイコさんの邪魔をしている奴を倒せと。ついでに、デビルタウンの奴等も殺せと言ったんだ!!」


人間・ケンイチ「ほざけ!!デビルタウンの奴等には、この俺が指一本触れさせない!!」


アンドロイド・ゴリラのケンイチ「ゴリラモード・シヴァ!!俺はお前で、お前は俺。このスキルが無敵で、お前が俺に勝てないのは分かっているはず!!」


人間・ケンイチに、地球の2倍の重力がかかり、全く動くことが出来くなった。そこに、アンドロイド・ゴリラのケンイチは、燕の斬撃を放った。


アンドロイド・ゴリラのケンイチ「喰らえ!!秘剣・ツバメ返し!!」


人間・ケンイチ「分かってるさ!!重力が2倍のヤツだろ!!退魔の剣!!頼む!!」


退魔の剣「任せろ!!スキル無効!!」


アンドロイド・ゴリラのケンイチ「なに!!コイツ、動けるのか!!」


退魔の剣のスキル・スキル無効で、人間・ケンイチは、約2秒ほど普通に動けるようになった。燕の斬撃を退魔の剣で弾いたが、アンドロイド・ゴリラのケンイチまでは少し距離があるため、人間・ケンイチは、退魔の剣をアンドロイド・ゴリラのケンイチの胸に向かって投げた。


人間・ケンイチ「後は頼んだぞ!!退魔の剣!!」


退魔の剣「OK 。任せろ!!」


アンドロイド・ゴリラのケンイチ「アトミック・レーザー!!」


アンドロイド・ゴリラのケンイチのアトミック・レーザーは、人間・ケンイチの頭を貫いて、人間・ケンイチは倒れて死んだ。そして、人間・ケンイチの投げた退魔の剣は、アンドロイド・ゴリラのケンイチの胸に突き刺さった。


アンドロイド・ゴリラのケンイチ「さすが・・・・俺だ・・・・俺をここまで追い詰めるとは・・・・あと1㎝この剣が深く突き刺さっていたら、俺は破壊されていただろう。」


アンドロイド・ゴリラのケンイチが、胸に突き刺さった退魔の剣を引き抜こうとした瞬間、退魔の剣が光り始めた。


退魔の剣「まだ終わっていない・・・・俺も行くぜ!!ケンイチ!!ファイナル・ストライク!!」


アンドロイド・ゴリラのケンイチ「な、なに!!さすが俺だ・・・・。グワアアアア!!」


退魔の剣は消滅の魔法を唱えて自爆し、アンドロイド・ゴリラのケンイチは爆発をして、跡形も無くなった。


サファリスは、倒れて死んでいるケンイチの側に駆け寄った。 


サファリス「この人は、こうなることが分かってたんだ・・・・。」


サファリスは、ケンイチの遺体を拝んで一礼し、デビルタウンの人々に向かって"魔王の証"を見せながら叫んだ。


魔王・サファリス「みんな、今日から俺が魔王だ!!さあ、早く時計台に乗って!!デビルタウンへ帰るぞ!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ