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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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MOON'S QUEEN  ケンイチ 月へ

ミチル「行くわよ!!」


ゴリラ・ケンイチ「このまま突っ込むのか!!うわああああ!!」


ケンイチとミチルの乗ったオニヤンマー・バイクは、虹色に輝く鉄塔の下部アーチの下をくぐった。

下部アーチの中は、亜空間のような、もやもやした空間で、そこを突き進むと、眩しい光が見え始めた。その光を通り抜けると、青空と海が見えた。


ミチル「あそこに円い銀色のがあるけど、もしかしてあれ?」


ゴリラ・ケンイチ「たぶん。とりあえず、そこへ行ってみよう。」


ケンイチとミチルは、レムリア大陸から少し離れた小島にある、鉄塔に出ていた。その小島からオニヤンマー・バイクで飛んで、10分ほどで、ダイヤルのあるレムリア大陸の最北端に着いた。


ゴリラ・ケンイチ「でかいな。」


ミチル「ほんとね。で、どうすればいいの?」


ダイヤルは、直径100m程の銀色の円で、1から6までの数字が書いてあった。ケンイチは、デニムのポケットから、シャカから奪い取った、ダイヤルの番号が書かれたスーパーのチラシを出して見た。


ゴリラ・ケンイチ「えっと、今日は金曜日だよな。金曜日は右2、左3と書いてある。」


ミチル「じゃあ、回してみましょ。金庫を開ける感じでいいのかな?」


ゴリラ・ケンイチ「たぶん。」


ケンイチは、両手に力を込めてダイヤルを押すように回すと、ダイヤルは簡単に軽く回り、拍子抜けした。


ゴリラ・ケンイチ「これは軽く回せるぞ。」


ケンイチは片手でダイヤルを回して、右2、左3にダイヤルを合わせると、辺りが少し薄暗くになった。周りを見渡すと、側にミチルが立っており、少し離れて多くの人々や、魔物の姿が見えた。


デビルタウンの人々「おい、あれを見ろ!!人が現れたぞ!!」


「ああやって、ランダムゲートを通って月へ来るんだな。」


ミチル「あれ?あなた、ゴリラじゃなくなってる!!人間になってる!!」


魔王・コジロー「あれは、ケンイチ。ランダムゲートで月へやって来たのか!!なんという執念!!ケンイチ!!ケンイチ!!俺だ!!」


コジローは、ケンイチの側に歩いて近づいた。


人間・ケンイチ「先生!!先生がいるということは、もしかして、ここは月なんですか?」


魔王・コジロー「そうだ、ここは月だ。詳しい話は後だ、とりあえず、お前も月人病を治してもらえ。イザナミ、もう1人追加だ!!」


イザナミ「この男か。よし、その隣の○の書かれた小山の上に立て。」


人間・ケンイチ「うおっなんだ、この化物は!!クリオネ?」


イザナミ「いいから早く、その小山の上に立て!!」


魔王・コジロー「ケンイチ、大丈夫だ。そいつはナリは悪いが、俺達の味方だ。」


全長50mはゆうにあるイザナミを見て、少しビビりながら、ケンイチは小山の上に立った。


ケンイチが○の小山の上に立った瞬間、イザナミの6本の触手がケンイチを捕らえて、頭部から呑み込んだ。


人間・ケンイチ「うわああああ!!」


腹部から、ゴリラのケンイチが出て、肛門から人間の姿のケンイチが出て来た。イザナミの肛門の側に横たわるケンイチに、コジローが近づき、話しかけた。


魔王・コジロー「ケンイチ、ゴリラが見えるか?これで、お前は月人病が治ったぞ。もう、月を見てもゴリラになることはないぞ!!」


いまいち状況が分からなかったが、とりあえずここは月で、月人病は治ったんだなと、ケンイチは理解した。


ミチルは、コジローに話しかけた。


ミチル「ねえ、デビルタウンは、どこにあるか知らない?月に来てるんでしょ?」


魔王・コジロー「ん?デビルタウンか?少し先だが、そこに止めてある。」


デビルタウンの人々「わざわざ、月までデビルタウンを探しに来たのか?俺達は、デビルタウンの住人だ。」


「そうそう。ちなみにこの人は、デビルタウンの魔王様だ。」


「剣の腕が凄いんだぜ!!」


ミチル「え?この人がデビルタウンの?・・・・ふう~ん・・・・アトミック・レーザー!!」


魔王・コジロー「グハッ」


さすがのコジローも、至近距離からのアトミック・レーザーはかわせかった。アトミック・レーザーは腹部を貫通し、コジローは血を吐いて倒れた。


人間・ケンイチ「先生!!先生!!」


ケンイチは、コジローの側に駆け寄り、抱き起こした。


魔王・コジロー「チッ・・・・女は恐いな・・・・せっかく一番弟子に会えたってのに・・・・これかよ。」


葵「この女!!不意討ちとは卑怯な!!空!!ルイ!!」


葵、空、ルイは剣を抜いて、ミチルに襲いかかった。


ミチル「女の子相手に、3人がかりで来るの?それって酷くない?」


葵「黙れ!!先生の敵討ちだ!!生きては絶対帰さん!!」


ミチルは余裕の表情で、微笑みながら言った。


ミチル「フフフッ死ぬのは、あなた達の方よ。」

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