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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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MOON'S QUEEN  お釣りがない!!

雑貨屋の中にコジローが入ると、1人の老人がしんみりと椅子に座っていた。雑貨屋の中は20畳ほどで、皿などの食器類はなく、水筒やリビンググッズ、レイコの雨対策グッズ、後はライトなどの災害対策グッズが少し売っていた。


魔王・コジロー「レイコ・レインコートを155個くれ。」


老人「それは10個しかない。さっき、ピリューエルのアンドロイド護兵が、かなり買って行った。」


魔王・コジロー「じゃあ、残りの10個全部。これって使えるのか?」


コジローは、財布の中からデビルタウンの100万円札を1枚取り出して渡した。


老人「ああ。だが、お釣りがないからこれを。」


コジローは、握り拳ほどの白い丸い玉を貰った。


老人「それは、レイコの雨を喰らっても1時間耐えれるシールドを張る、レイコ玉だ。レイコの雨が降り始めたら、それを地面に思いきり叩きつけろ。半径500メートル程のシールドが現れるぞ。ちなみに、定価10万円だ。」


魔王・コジロー「お釣りになってないじゃないか!!あと8個くれ。」


老人「それは1個しかない。わしは、お前に釣りを払うことができない。レイコの雨を浴びたわしは、今年85歳になるというのに、今日もキャバクラに行ってしまうのだ!!お前にお釣りを渡すと、キャバクラ代が減ってしまう。だから、わしはお前にお釣りを渡すことができない!!」


魔王・コジロー「分かったよ。もういいよ。」


コジローは、レイコ・レインコートとレイコ玉を持って、雑貨屋を出た。



      一 レイコの街 サギンス 一 



レイコとサオリは、2人並んで美容院で雑誌を読みながら、髪をカットしてもらっていた。


サオリ「レイコさん、モニカのダウンロードが、後1時間に縮んでいます。」


レイコ「あら、かなり縮んだわね。」


レイコは、頭の中に内蔵されたスマホで、ミナミに連絡した。


月の女王・レイコ「ミナミ、モニカのダウンロードが終わったら、私とサオリと100体ほどのアンドロイドで、イザナミをやるから、あなたは残りのアンドロイド全員を率いて、デビルタウンを攻撃して奪いなさい。イザナミを破壊したら、デビルタウンに行くから待ってて。」


ミナミ「分かりました。ついでに月ごと破壊して、デビルタウンで地球へ行くというわけですね。」


月の女王・レイコ「そう。頼んだわよ。」



      一 地球 シャンバラ 一



シャカが、レーザーが飛んできた通りに行くと、その通りはミチルだらけだった。何百人というミチルが、店でショッピングをしたり、通りを歩いたり、またカフェの呼び込みをしたり、本屋に出入りしたりしていた。


シャカ「な、こんなにも!!これが奴のスキルというわけか。上等だ!!オラアアアア!!全員、ぶっ壊してやる!!サンダーボルトパンチ!!」


シャカは、ミチルを一人ずつ殴り始めた。何人か殴り飛ばすと、その通りにいるミチル達が襲いかかって来た。


ミチル達「通り魔よ!!通り魔が現れたわ!!」


「許せない!!みんなで袋叩きにしましょう!!」


「生きて帰れると思わないで!!」


シャカ「ま、まじか!!こんなのありかよ!!」


シャカは、大勢のミチル達から背を向けて逃げ始めた。


シャカ「こういうときは、狭い路地に逃げ込んで、一人ずつ相手をするもんだ。あそこだ!!」


シャカは、ビルと住宅の間に入り、ミチル達を待っていると、背後に大きな人影を感じた。振り向くと、そこにはゴリラ人間のケンイチが立っていた。


シャカ「なんだ、お前か。すぐ終わるから待ってろと言っただろ。」


戦人・ケンイチ「ゴリラ・パンチ!!」


シャカ「グハアアアア!!」


シャカは、ケンイチの重い右のストレートを顔面に喰らって倒れ、気絶した。ケンイチは、シャカの学ランのボケットを漁り、ボロい紙切れを1枚取り出した。


戦人・ケンイチ「これか。」


ボロい紙切れは、スーパーのチラシで、その裏に日曜日から土曜日までのダイヤル番号が書かれていた。そして、何人かのミチル達も、その路地へやって来た。


ミチル達「あらっシャカのおっさんが倒れてるわ。」


「もしかして、ゴリラさん。あなたがやったの?」


「余計なことを。」


戦人・ケンイチ「この紙切れに書かれた番号が、月へ行くダイヤルナンバーらしい。なあ、俺と一緒に月へ行かないか?」

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