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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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MOON'S QUEEN  アプリ・モニカ

魔王・コジロー「しかし、なんでシボラは月のことをそんなに知ってるんだ?デビルタウンとして地球にいて、ついさっき月に俺達と一緒に着いたばかりなのに。」


シボラ「月に着陸して、ピリューエルの地下街とドッキングした瞬間、アプリ・モニカに、月の事情を色々と教えてもらった。この宇宙は、モニカの創造と意思でできているから、モニカなら、この宇宙のことを何でも知っているというわけだ。」


魔王・コジロー「なるほど。しかし、そのレイコって女は、いったいどうやって、アンドロイド達を支配したというんだ?」


シボラ「それは、スーパーコンピューター・イザナミの所へ、月人病の人達を連れていけば分かる。」


シボラの部屋から出て、デビルタウン地下街に敷かれた赤い絨毯の上を真っ直ぐ1キロ程歩いて、行き止まりの白い壁に突き当たった。白い壁の右端に、薄紫色の握り拳ぐらいの大きさの魔王石が埋め込まれていた。シボラのおっさんのホログラフィーが魔王石に映り、白い壁にポッカリと、人が一気に10人ぐらい通れる丸い穴が開いた。


シボラのホログラフィーが分裂して、シボラが2人になった。


シボラ1「この穴をくぐると、人間の街・ピリューエルだ。さあ、行くぞ!!」


シボラ2「私はここで留守番だ。気をつけてな。無理はするな!!」


魔王・コジロー「ああ。もし(デビルタウン)に何かあったら、ハルデンの力になってやってくれ。」


シボラ2「分かった。」


デビルタウン一行は、シボラ1の後について、穴の中を潜って行った。



         一 賽の河原 一



青鬼「や、やめろ!!俺はお前に何もしてないだろ?グヘエエエエ!!」


ケンイチは、賽の河原にいる青鬼や赤鬼達を次々とぶん殴り、その殴り倒した鬼達を10人ずつ積み上げて、10個の鬼の塔を作った。そのためか、賽の河原の側に流れる三途の川の至る所に、渦が出来まくった。


賽の河原の子供達「うわあっ渦がこんなにいっぱい!!」


「どの渦に飛び込めばいいんだろ?」


「ゴリラさん、僕はどの渦に飛び込めばいいのかな?」


8歳ぐらいの短パンにTシャツを着た男の子が、ケンイチに尋ねた。


大悪党・ケンイチ「さあな。でもたぶん、どの渦に飛び込んでも、行き先は同じだ。自分の行くべき所へ辿り着くと、鬼王が言っていた。」


そう言ってケンイチは、三途の川をジョブって、一番手前にある渦の所まで行き、その渦の中へ飛び込んだ。


子供達「ゴリラさん、待って!!」


「置いてかないで!!」


「ゴリラさん!!」


子供達もぞくぞくと三途の川をジョブって、ケンイチの飛び込んだ渦の所まで行き、その渦の中へ次々と飛び込んで行った。



     一 アンドロイドの街・サギンス 会議室 一



アンドロイド幹部・ミナミ「では、みなさん。マトリョーシカ人形のアイコンをタッチして、ダウンロードして下さい。それがアプリ・モニカです。」


月の女王・レイコ「これが?まあ、いいわ。」


レイコは、頭の中に内臓されているスマホを立ち上げ、画面に現れたマトリョーシカ人形をタッチして、ダウンロードを始めた。

数名の幹部達も、アプリ・モニカをダウンロードし始めたが、誰もが、ざわめき始めた。


月の女王・レイコ「ちょっとミナミ!!ダウンロードするのに5時間かかるって表示されてるんだけど!!」


幹部・ミナミ「レイコさん、すいません。しかし、宇宙の意思と創造であるモニカですから、それぐらいの時間はかかるかと。」


月の女王・レイコ「まあ、仕方ないわね。じゃあ、ちょっと久し振りに美容院でも行ってくるわ。」


幹部・サオリ「レイコさん、私も行きます。でも、新しい髪型、すぐ飽きるかも。」


レイコとサオリは、会議室を出て、美容院へ向かった。


幹部・ミナミ「女はいいよな、長時間の暇潰しができて。」

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