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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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MOON`S QUEEN デビルタウン 月へ

賽の河原の空は曇り空で、時刻は昼過ぎだった。


鬼王「この空を見ろ!!お前の預金口座の数字が0になっていくぞ!!そして、お前の持ち家や山、畑など全てがなくなって、俺のものになるのだ・・・・は?」


賽の河原の空に、ケンイチの通帳の最終ページが現れたが、差引残高は、鬼王に没収されるまでもなく、0のままだった。そして、ケンイチは、家や畑も持っていなかった。財布の中に、サキヤマに貰った5万円があるだけだった。


鬼王「お前、口座に金が1円もないのか!!しかも、口座に金が無いだけでなく、家や山、畑まで無いとは。まあいい、そういう奴もいるいる。しかし、金が嫌いな奴はいない!!喰らえ!!マネーロード!!さあ、仕切り直しだ!!この札束を見て狂え!!そして、拾え!!」


空から、デビルタウン使用の無数の100万円札が豪雪のように降って、地面に積もり始めた。


鬼王(さあ拾え!!金を拾うのに夢中になったとき、隙ができるはず!!そのとき、この俺の金棒で、お前の頭をおもいきり叩いて、一撃で粉砕してやる!!地獄に生きてる奴は必要ない!!お前の存在は、この俺の失態になるんだ!!さあ、金を拾え!!餅巻きで夢中になって餅を拾うババアのように、拾いやがれ!!)


しかし、ケンイチは金を拾おうとせず、ただひたすら鬼王を睨んでいた。


大悪党・ケンイチ「お前、さっきから何をしてるんだ?」


鬼王「ほう、なるほどな。これが噂に聞く猫に小判というやつか、いや、ゴリラに小判というべきか。お前を魔物と判断した俺が間違いだったよ。お前をゴリラとして会話するべきだった。」


鬼王「お前こそ、ゴリラの中のゴリラだ!!喰らえ!!ダイガクイモ・ロード!!ほら、お前の好きなダイガクイモだ!!好きなだけ拾って食べろ!!」


今度は空から、大量のダイガクイモが降って、河原に落ち始めた。


しかし、ケンイチはダイガクイモを拾って食べようとしなかった。


鬼王「なぜだ!!なぜ、お前はダイガクイモを食べようとしない!!お前は金欲も食欲もない仙人だというのか!!」


大悪党・ケンイチ「・・・・これじゃあ、河原の土がついて食べれないだろ。」


鬼王「馬鹿め!!こうやってダイガクイモを拾って、三途の川の水で洗って食べればいいんだ。」


鬼王は金棒を足元に置いて、ダイガクイモを両手で拾い始めた。


大悪党・ケンイチ「なるほどな。」


ケンイチも、河原に落ちているダイガクイモを拾い始めた。



       

       一 デビルタウン 一



デビルタウンでは、時計台から街中に放送が流れていた。


サファリス「これより、デビルタウンは月に向かって発進します。デビルタウン・シールドを張ると、デビルタウンから外に出られなくなります。月に行きたくない人は、今すぐデビルタウンから出て下さい。後10分でタウン・シールドを発動します。」



  一 デビルタウン・地下街・シボレの部屋 一



シボラは、巨大なオッサンの顔だけのホログラフィーから、30代ぐらいの人間の男の容姿をしたホログラフィーになっており、コジローと2人で話していた。


魔王・コジロー「顔だけの姿はやめたのか?」


シボラ「この方が、お前達と話しやすいような気がしてな。それより、ケンイチは待たなくていいのか?アイツのスキルは、たぶん最強だ。アイツは頼りになるぞ。」


魔王・コジロー「ああ。しかし、地球(ここ)にいれば、死ぬことはまずないだろ。アイツには、この先もずっと生きていてほしいんだ。寿命が尽きるまで。」


シボラ「そうか。では、発進するぞ!!デビルタウンシールド・起動!!アプリ・モニカ起動!!」


シボラの姿が消えて、卑弥呼が現れた。


魔王・コジロー「?・・・・なんでお前がここに?」


卑弥呼「あなた、この人のことが好きでしょ?だから、この姿で現れてみたの。私はモニカ、今から月まで行くんでしょ?」


魔王・コジロー「ああ。行くには行くが、その前にその姿、どうにかならないか?」


しかし、モニカは無視して叫んだ。


モニカ「10秒で月に着くわよ。デビルタウン、月へ移動!!」


街中に透明のシールドが張られ、一瞬でデビルタウンは、地球から消えた。

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