SUPERNOVA 帰ろう!!
ムスタング「死ね!!ライト・ダガー!!な、速い!!人間がこんなに速く動けるなんて!!」
ファージ「ドリャアア!!」
ファージは、右手を鋭く尖ったダガーに変身させて、突進して来るムスタングを素早く右にかわし、胴体を横一線に斬り落とした。
ムスタング「う・・・・うわあああ・・・・。これじゃあ、動けない・・・・。」
上半身と下半身を切り離されたムスタングは呻いた。
ファージ「ハアッハアッハアッハアッ寝てろ!!」
ムスタング「ギャアアアア!!」
ファージは、ムスタングの顔に剣を両手で突き刺し、顔に穴が開いて、ムスタングは動かなくなった。
天井にまた穴が開いて、先ほど時計台から池に飛び込んだ魔王の騎士達50名が、堕ちて来た。
魔王の騎士達「うわああああ!!汚ねえ!!泥沼だ!!」
「た、隊長!!無事ですか!!」
「あ、アンドロイド達が、仲間を撃ってやがる!!みんな!!撃て撃て!!」
アンドロイド嬢達「キャアア!!背後に魔王の騎士達が!!」
「まだ仲間が地上にいたのね!!」
「挟まれてしまったわ!!」
リーダー的存在の小松とムスタングがいなくなり、不意をつかれたアンドロイド嬢達はもろく、飛び回って応戦する者もいたが、数に勝る魔王の騎士達の斬撃に撃たれて、全員破壊されて動けなくなった。
魔王の騎士達も多くの犠牲者がでて、最初100名いたが、生き残った人数は、40人余りだった。
吸血木・ジョリー「い、いやああああ!!切らないで!!私はまだ、吸血木になったばかりよ!!私の人生はこれからなのよ!!私は、私は、これから世界を征服して、この星の支配者になるのよ!!」
秀さん「うるさい!!木は黙って切られてろ!!それに、わしにやられるようじゃ、世界征服なんてとても無理!!」
吸血木・ジョリー「ギャアアアアアアアア!!」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ!!
吸血木・ジョリーは、最後の断末魔の叫びをあげて、ゆっくりと倒れた。
ファージ「ハアッハアッハアッハアッ・・・・終わったな。」
そう言うと、ファージは地面に座り込んだ。
シーラ「もう・・・・ハアッハアッ天竺には2度と来ない!!」
シーラは、ジョリーの切り株近くの地面に、仰向けに寝転がったまま半笑いで言った。
ファージ「秀さん、ありがとう。お疲れ様でした。」
斧の妹子「秀さん、大丈夫ですか?ひ、秀さん!!」
シーラ「ま、まさか!!秀さん!!」
ファージ「秀さん!!秀さん!!」
秀さんは、赤い鳥の羽根の上で、左手の側にチェーンソーを置いて、血塗れになってうずくまっていた。
秀さん「・・・・みんな・・・・大丈夫か?・・・・わしは大丈夫じゃ!!山師はこのぐらいの傷、日常茶飯事じゃ。さて、この切り株を除けるかのう。出でよ!!トビ助!!」
1.8メートル程のトビを右手に持って、秀さんは赤い鳥の羽根から降り、ジョリーの切り株に突き刺して、ニンマリと笑った。
妹子・ファージ・シーラ「秀さん!!ハハハハハハハハ。」
秀さん「ハハハハハハハハ。さて、そりゃああああ!!」
秀さんは、最後の力を振り絞って、ジョリーの切り株を引き抜いた。そして、赤い鳥の羽根の上に乗せた。
秀さん「三蔵法師の切り株は、ジョリーが粉々にしたから、もういいだろう。さあ、帰ろう。」
ファージ「よし。みんな!!帰るぞ!!さっさとその泥沼からあがれ!!シーラ、道案内を頼む!!」
シーラ「了解です。隊長!!」
シーラは、秀さんを赤い鳥の羽根の上に乗せ、納屋があった所から少し行った先の水溜まりの前で、みんなを待った。
少しして、ファージと妹子が到着し、それからぞろぞろと、泥沼から、しんどそうに生き残った魔王の騎士達が歩いて来た。
シーラ「さあ、みんな!!この水溜まりに飛び込むぞ!!」
魔王の騎士達「泥沼の次は、水溜まりかよ!!」




