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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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SUPERNOVA  三蔵法師の跡を継ぐ者?

ジョリー「私は、遠い宇宙から隕石に乗ってやって来た吸血木。吸血木の自分が嫌だった。だから、生物学者になって、吸血木の研究を始めた。そして、吸血木は、同じ吸血木に成る実を食べれば、人間として死に、吸血木にならずに生涯を終えるという噂を聞いて、三蔵法師なら、その実が成っているかもと思い、ここにあなた達と一緒にやって来た。それなのに・・・・。」


倒れている三蔵法師が、地面に顔をめり込ませたまま、静かに呟いた。


三蔵法師「クククク。どこでそんな話を聞いたか知らないが・・・・吸血木に実なんてならない・・・・吸血木になれば、考え方が変わる・・・・全ての命を奪い、この星を支配してやろうと・・・・。」


三蔵法師の側にいるアンドロイド嬢達は叫んだ。


アンドロイド嬢達「三蔵法師様、死なないで下さい!!」


「三蔵法師様!!三蔵法師様!!」


小松「三蔵法師様、あなたが死んだら、この天竺の街並みが消えてしまいます!!どうか、死なないで下さい!!」


三蔵法師「お前達、もうすぐあの娘が木の姿になる・・・・そうしたら、忠誠を誓う代わりに願うがいい。天竺という街を再現してくれと・・・・我ら吸血木の根は、通信システムでもあり・・・・お前達の想像上の天竺を再現することができる・・・・あの娘が、お前達の新しい主だ・・・・。」


そう言うと、三蔵法師は何も喋らなくなった。


召喚獣・ケンイチ「ジョリー!!」


ケンイチは、横たわり、右脇腹から大量の血を流して、動かなくなったジョリーの側に行くと、ジョリーの体全体から無数の芽が出て、みるみるうちに大きく伸びて、絡まって1つにまとまり、1m程の苗木になった。そして、一瞬のうちにその苗木は大きくなって、20m程の高さの桧木のような木になった。


召喚獣・ケンイチ「な、あっという間に、こんなにでかくなりやがった。」


吸血木・ジョリー「愚かな人間共よ!!まとめてぶっ殺してやる!!私の肥やしになるがよい!!ハハハハッ。」


木の真ん中辺りに、ジョリーの顔が現れて、高々と笑いながらジョリーは枝を振り回して、アンドロイド嬢達や魔王の騎士達を薙ぎ倒し始めた。


アンドロイド嬢達「ギャアアアア!!」


魔王の騎士達「グワアアアア!!」


何人かのアンドロイド嬢達と、魔王の騎士達は吹っ飛ばされた。魔王の騎士達は、斧のイモコのイモコシールドで守られているため、吹っ飛ばされただけで済んだが、アンドロイド嬢達は、衝撃で動かなくなった。


召喚獣・ケンイチ「ジョリー!!俺達は仲間だ!!」


ジョリーの根本にいるケンイチを見下ろしながら、ジョリーは言った。


ジョリー「はあ?仲間?あなたは私のエサよ!!お前は私の肥やしって言ってるだろ!!」


地面からジョリーの無数の木の根が突き出て、そして上空から無数の枝が、ケンイチめがけて突き刺してきた。


召喚獣・ケンイチ「チッまるで人格が変わっている!!ゴリラモード・シヴァ!!」


ケンイチの半径50m以内の重力が、2Gとなり、ジョリーの枝と根の速度がスローモーションになった。


召喚獣・ケンイチ「ゴリラ・サイクロン!!」


ケンイチは、ミョンミルを振り回しながら、ジョリーの何本かの枝と根をかきのけ、木の幹に強烈な一撃をヒットさせたが、カキーンという吸血木・ジョリーの、魔のオーラに跳ね返され、バランスを崩して倒れそうになった。


吸血木・ジョリー「ハハハハッ何がしたいの?このゴリラは。」


召喚獣・ケンイチ「クソッ魔のオーラか。ならば、ゴリラパンチ!!」


ケンイチはミョンミルを足元に置き、木の幹にゴリラパンチを放った。


ジョリー「ウッ痛いわね、このクソゴリラ!!」


ジョリーは、無数の木の葉をケンイチに飛ばした。ケンイチは難なく交わしたが、背後からの1本の太いスローな動きの枝に気づかず、納屋のあった方に吹っ飛ばされて転んだ。


召喚獣・ケンイチ「グワッ。痛ってええ。」


ジョリー「ちょっと手強いわね、このゴリラは。」


ケンイチが立ち上がろうとすると、目の前に月の輪熊の像が、奇跡的に割れずに転がっていた。そして、その先にファージが仰向けに倒れていた。


召喚獣・ケンイチ「ファ、ファージ!!」

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