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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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SUPERNOVA  今日は素晴らしい日!!

        

      一 魔王病院 401号室 一


魔王・ワインは、個室のベッドで、ファッション雑誌を読みながら横になっていると、ブレスレットから、シボラの声が聞こえてきた。


シボラ「魔王・ワイン。今、この街の小さな緑のおじさんの出現率が、通常より増えている。だから、その会話を傍受したところ、セニョールの魔王討伐課の連中が、お前を捜しているようだ。お前を見つけて拉致し、処刑するという話も出ているぞ。今すぐ、その場所を離れて、地下街に避難するんだ。」


魔王・ワイン「なんですって!!分かったわ。」


魔王・ワインは寝巻きを着替えて、病室から出ようとすると、だらしないデニムに、ヨレヨレのTシャツを着たトウフが、5人の後輩たちを引き連れて、声をかけて来た。


トウフ「魔王・ワインだな。ボディーガードもつけずに入院するなんて、余裕だな。まあ、ボディーガードがいれば、居場所を教えているようなもんでもあるが。俺達と一緒に来てもらおう。」


魔王・ワイン「出でよ!!ウグググ・・・・。」


魔王・ワインは、ボディーガードのナイスミドルのおっさん達を召喚するため、呪文を唱えようとしたが、トウフが素早く魔王・ワインの口を右手で塞いだ。そして、後輩達に指示をした。


トウフ「魔王に手錠を掛けて、口をガムテープで塞げ!!」



        一 天竺 地下 一



池の中に潜った秀さん、ケンイチ、ファージ、シーラ、ジョリー、魔王の騎士50名は、水流の流れに乗って、天竺の地下の泥沼の地面に墜ちようとしていた。シーラだけは、赤い鳥の羽根を召喚してそれに乗り、泥沼にめり込むのを免れた。


魔王の騎士達「うわああああ!!泥沼にめり込む!!デニムが泥だらけになってしまう!!」


「なんだ!!あの泥沼は!!人の顔だらけじゃないか!!」


「デカい木が1本あるぞ!!あれが三蔵法師か!!」


秀さん「出でよ!!斧の妹子!!妹子、シールドを張れ!!」


コケシ人形のようなグレーの作業着を着た、細長い中年の男が、落下している秀さんの真横に現れた。


斧の妹子「了解です、秀さん。イモコシールド!!」


大きな透明状の丸いシャボン玉のような球が、落下している者達を一人ずつ囲み、そのまま泥沼の地面にめり込んだ。


魔王の騎士達「グワアアアア!!」


ジョリー「キャアアア!!今日は最悪!!」


三蔵法師「なんと!!私の餌がこんなにも降って来た!!今日は、なんて素晴らしい日なのでしょう。こんなにもご馳走が!!」


ファージ「うわっ下半身が泥沼にめり込んだ!!シーラ、秀さんを拾って、三蔵法師の元へ連れて行け!!」


三蔵法師の木の根が、地面にめり込んだ者達の肛門に突き刺さろうと伸びて来たが、斧の妹子のイモコシールドにカツンと当たり、阻まれた。


三蔵法師「こ、このシールドは、山師のバリア!!まさか、山師がここにいるというの!!」


秀さん「出でよ!!MS880 RM!!」


秀さんの右手に、大きな重量10Kほどある、オレンジ色のチェーンソーが現れた。


三蔵法師「そ、それはチェーンソー!!しかもガイドバーが90㎝ある最新式のヤツだわ!!こんなチェーンソーを持っているなんて、この山師はヤバイ!!ヤバすぎる!!」


秀さんは、シーラの赤い鳥の羽根に掴まって引っ張り上げてもらい、その上に乗った。


秀さん「これは見事な吸血木じゃのう。こんな大きなのは初めてじゃ。切りごたえがあるのう。」


三蔵法師「ヒイイイイッ山師が!!山師が来る!!助けて!!小松!!」


三蔵法師は、小松にテレパシーを送った。秀さんは、三蔵法師を見て、ニヤリと笑った。


秀さん「今日は、なんとも素晴らしい日じゃのう。こんな巨木が切れるとはのう。」


三蔵法師「イヤアアアアッ近づかないで!!今日は最悪だわ!!」

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