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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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SUPERNOVA  キビラ

召喚獣・ケンイチ「デビルタウンて、こんなオッサンだったのか。」


シボラ「なんだゴリラ。美少女でも想像してたのか?」


召喚獣・ケンイチ「いや・・・・で、魔王・ワインに見せておきたいものって何だ?」


シボラの顔が消えてなくなり、宇宙全体の見取図になった。


シボラ「実は私には、キビラという弟がいてな。で、お前達が未来草原に行っている間に、キビラから手紙が届いた。」


魔王・ワイン「え?弟って何?あなたみたいな街なの?」


シボラ「そう。キビラもまた、私と同じ宇宙を旅する街だ。キビラは、私と違って知的生命体が嫌いなんだ。君達を見てれば分かるように、知的生命体はすぐ戦争するだろ。だから、キビラは、自分に住み着いた街の住民を追い出しては、惑星を移動し、追い出しては惑星を移動しを繰り返した結果、知的生命体の近寄らない、ブラックホールの中に停滞することにしたらしい。」


魔王・ワイン「え?嘘でしょ?ブラックホールの中にいるの!!どうやって手紙を届けたの?手紙見せてよ。」


シボラは、マンホール内放送を流した。


シボラ「ピンポンパンポン!!え~、梅さん、梅さん。手紙を私の所に持って来て下さい。」


魔王・ワイン「え?梅さんて誰?」


シボラ「この地下街を掃除してもらっている、パートのおばちゃんだ。」


魔王・ワインとケンイチが通って来た道から、梅さんが封筒に入った手紙を持って来た。


梅さん「はい、どうぞ。」


魔王・ワインは、封筒を受け取り、開けて手紙を読んだ。


魔王・ワイン「お久しぶりです、兄貴。ダークマターエネルギーが尽きて、ブラックホールの中で動けなくなりました。なので、エネルギー補充に来て下さい。カミノケ座銀河のブラックホールです。あと、兄貴に渡すものがあります。キビラ」


魔王・ワイン「なにこれ。てか、ブラックホールの中から手紙出せるの?」


シボラ「宇宙郵便は、この宇宙内なら何処へでも行ける。キビラは、そのブラックホールを通って、別の宇宙に行くということも、考えていたのかもしれないなあ。」


魔王・ワイン「宇宙郵便なんて、見たことないんだけど。」


魔王・ワインがそう呟いたとたん、梅さんが、小さな丸い魔王石を持って来た。


梅さん「シボラさん、石ころがポストに入ってました。」


魔王・ワイン「ポスト?ポストがあるの?」


梅さんは、右手で魔王石を白い側壁に埋め込んだ。


シボラ「噴水広場の東側の端の方に、緑の犬小屋みたいなのがあるんだ。帰りに見てみるといい。その犬小屋は、宇宙郵便局や宇宙宅急便と、ワームホールで繋がってるんだ。」


魔王・ワイン「へえ~、そうなんだ。」


宇宙地図となったシボラは、小さな点と、大きな点を点灯させた。


シボラ「この小さな点が地球。で、こっちの大きな点がカミノケ座銀河。距離は、3億光年てところかな。」


魔王・ワイン「え?そんな遠い所まで行けるの?」


シボラ「(デビルタウン)だけなら、すぐ行けるんだけど、君達は、これから月に行くんだろ?月に行くとなると、たぶん私の予想では・・・・。これ以上、言うのはやめておこう。」


魔王・ワイン「ちょっと教えてよ、気になるじゃない。」


シボラ「未来は、知らない方がいいこともある。」


シボラ「キビラを迎えに行くのは、月に行ってからでいいよ。そこのゴリラみたいに、月人病を治したい人がいっぱいいるみたいだし、アイツはブラックホールの中にいるから、時間なんて関係ないから。」





魔王・ワインとケンイチは、マンホールから出て噴水広場を見渡したが、緑の犬小屋はなかった。


魔王・ワイン「犬小屋なんて、どこにもないじゃない。」


召喚獣・ケンイチ「あ、あそこにいるのは梅さん、ちょっと聞いてみよう。」


噴水広場のベンチに腰かけている梅さんを見つけたので、2人は歩み寄った。

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