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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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SUPERNOVA キャバクリ

水晶人間・メランダ「見て見て、人間がいっぱいいるわ。久しぶりに赤い血が飲めるわね。」


水晶人間・ピグナス「気をつけろ。既に生き残った多くの奴等が、このミラクル・アマゾンで死んでいる。」


水晶人間・メランダ「大丈夫よ。たいした事なさそうなじゃない、コイツら。さあ、食事の時間よ。」


水晶人間のメランダとピグナスが近づいて来たので、ケンイチはミョンミルを持って構え、ゴリラモード・シヴァに変身しようとした。


ゴリラ人間1「またコイツらか。王様、ここは私達に任せて下さい、王様が出るほどの相手じゃないです。」


ゴリラ人間2「ほらよ。」


ゴリラ人間2は、腰元のぶら下げている紺のベニア調巾着袋から、キラキラと青白く輝く栗を2個取り出して、そのうちの1個をゴリラ人間1に渡した。そして、2人は素早く栗の皮を剥いで食べた。


ゴリラ人間1「それじゃあ、行きますか。ゴリラパンチ!!」


ゴリラ人間2「そりゃああ!!ゴリラパンチ!!」


ゴリラ人間1.2は、素早く突進して、右手でゴリラパンチを放った。


水晶人間・メランダ「な、速い!!速すぎる!!ギャアアアア!!」


水晶人間・ピグナス「ま、まさか俺達の生き残った仲間達を殺ったのは、コイツらだったのか!!ホゲエエエエ!!」


ゴリラ人間1は、ゴリラパンチで水晶人間・メランダの顔面に穴を空け、ゴリラ人間2は、同じくゴリラパンチで水晶人間・ピグナスの腹に穴を空けて、どちらとも一撃で瞬殺した。


ファージ「す、凄い!!あの硬い水晶人間達を一撃で!!しかも素手で!!」


ジュウベイ「もしかして、その色鮮やかな栗を食べたからか?」


ゴリラ人間2「バレたか。王様は知っていると思うんですが、これはキャバクリと言って、パワーとスピードが約2分間、10~20倍になるんです。」


ゴリラ人間1「これを食べないと、さすがに水晶人間は倒せません。食べずに挑んだ仲間は、水晶人間に瞬殺されました。」


ゴリラ人間2は、何個かキャバクリを巾着袋から取り出した。


ゴリラ人間2「王様は、キャバクリをお持ちでないようですね。どうぞ、これを。」


召喚獣・ケンイチ「い、いや、俺はいい。自分のために使ってくれ。」


ゴリラ人間2「おお!!さすが王様だ!!俺なんか、キャバクリが手元にないと、不安でこのミラクル・アマゾンを歩けません。」


ジョリー「当たり前よ!!ゴリラ王はね、しょっちゅうヤマタノオロチでバーベキューをしてるのよ。」


ゴリラ人間1「なんと!!あのヤマタノオロチでバーベキューですか!!さすが王様だ!!」


召喚獣・ケンイチ「い、いや、さすがにヤマ・・・・。」


ケンイチが何かを言おうとしたら、ファージが叫んだ。


ファージ「そのキャバクリ、俺にくれ!!」


ジュウベイ「俺にもくれ!!」


ファージとジュウベイが、キャバクリを3個ずつ貰ってポケットにしまっていると、秀さんが緑色のリュックを背負ってやって来た。


秀さん「すまん、もうちょっと待ってくれ。さっきムラカミ商事からブナの注文が入ってな。ちょっと送っとこわい。出でよ!!ジャガー!!それから、スカイキャリーぱみゅぱみゅ!!」


秀さんの側から巨大な黒いジャガーが、上空には背中に虫の羽根をつけて、着物を着たピンクの長い髪の少女が現れた。ジャガーは、秀さんが切ったブナの木を、木のローラーの上に乗せて転がし、平地に集めた。少女は、ジャガーが集めた何本かのブナの木にワイヤーを通して束ねた。そして、少女は翔びながら束ねたブナの木のワイヤーを持って持ち上げた。


ジュウベイ「うおっあんなデカいブナの木の束を持ち上げるとは!!」


少女「では秀さん、行って来ます。」


秀さん「頼んだぞ!!ジャガー、もうええぞ!!」


ジャガーは消えていなくなり、少女は、束ねたブナの木を持って、東の方角へ翔んで行った。

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