SUPERNOVA 翻弄される女達
コジロー「こいつは、アンドロイドじゃないか。副隊長は、人間だけじゃ飽きたらず、ロボにまで手を出すとは。欲望の塊のような男だな。」
コジローは、グラウンドまで戻り、組手をしている魔王の騎士達に呼びかけた。
コジロー「おい、ちょっと何人か手を貸してくれ。」
6人の魔王の騎士達が、組手をやめてコジローについていき、シーラとユリが倒れている訓練棟の裏へ。
魔王の騎士1「こいつは、アンドロイドじゃないですか!!たぶん、天竺のですね。」
魔王の騎士2「以前、天竺へ月の輪熊の像を取りに行ったときに、副隊長は大勢のアンドロイド達に追いかけられて、命からがら時計台に逃げ込んで来ました。結局、月の輪熊の像は手に入らなかったんですが。」
コジロー「副隊長は、天竺のアンドロイド達に狙われているというのか。」
魔王の騎士3「・・・・かもしれませんね。」
コジロー「とにかく、副隊長を医務室へ。それから、そのアンドロイドをそうだな。倉庫にでも入れておくか。掃除係のシンなら、もしかしたら直して、何か聞き出せるかもしれん。アイツは、スペクターを以前、復活させたらしいからなあ。」
コジロー達は、シーラとユリを運び始めた。
一 天竺 地下 一
吸血木・三蔵法師の太い枝に、小さな緑のお姉さん・キョウカが現れた。
小さな緑のお姉さん・キョウカ「緊急受信速報です。三蔵法師さん、私の契約者であるユリさんが、たった今、送受信不能となりました。物凄く強い剣士に、真っ二つに斬られました。」
三蔵法師「なんですって!!戦闘タイプのユリが殺られたというの!!あの赤い鳥の羽根の男の綺麗な顔に、私の枝で風穴を空けてやろうと思ったのが間違いだったわ。ユリに殺させとけばよかった。赤い鳥の羽根の男は、この地下への入り方を知っている。まずい、このままでは、私の天敵である山師が、ここに来てしまう!!」
小松は、ユリの修行キャバクラ・ガンダーラのママとして、普通に働いていた。小松を壊すというのは、三蔵法師が、ユリに早く赤い鳥の羽根の男・シーラを捕まえて来させるためについた、嘘であった。
三蔵法師は、テレパシーで小松の頭の中の携帯にリンクした。
三蔵法師「小松、デビルタウンの連中が来たら、即撃破しなさい!!近々、また天竺に来るはず。あなたの大好きなユリが、デビルタウンの連中に壊されたわ。」
小松「え?あの、赤い鳥の羽根の男にですか?」
三蔵法師は、少しためらいながら、得意の嘘をついた。
三蔵法師「そう。ユリは赤い鳥の羽根の男とその部下達に囲まれて、なぶり殺しにされたわ!!小松、ユリの仇を取りなさい!!」
小松「そんな・・・・あの強いユリママが・・・・。分かりました。警備を厳重にして、デビルタウンの時計台が来たら、すぐに破壊します!!」
三蔵法師「頼んだわよ、小松!!」
アンドロイド達は、誰もがアップデートを行い、もはや外見上は、人間と全く区別できなくなっていた。そして、小松もまた、ユリの真似をして、アプリ・人間のようにをダウンロードしていた。
小松は、キャバクラ・ガンダーラの窓越しからスーパームーンを見ながら、1人悲しんだ。
小松「ユリママ・・・・。」




