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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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STARGAZER 覚醒 シヴァ(魔王・アナザーサイド)


  一 未来草原 前方 ケンイチ VS ザオラン 一



ケンイチは、ザオランの手刀で体中斬り刻まれて、なんとか立っている状態だった。血まみれの作業着がさらに血まみれになり、赤いゴリラになっていた。


一方のザオランは、ケンイチの攻撃を一撃も喰らわず、リズミカルなステップを踏んで、まだまだ余裕だった。


バッタ人間達「もう無理だ、ゴリラリーダー。あんたはよくやった。」


「もう休め。おい、魔王の騎士達、お前らやめさせろよ。」


魔王の騎士達「・・・・。」


魔王の騎士達は何も言わず、黙ってマンモスの側に立ったまま、血まみれのケンイチを見守っていた。


水晶人間達「いいぞ、ザオラン様!!死にかけの奴との闘い方を心得ている。素晴らしい闘いぶりだ!!」


「死にかけの奴相手にいい動きだ!!自然体で闘っている。そろそろ、とどめのファイナル・ブローの時間だ!!」


ザオラン「ゴリラリーダーよ。お前は死にかけながらよくやった。そろそろ楽にしてやろう!!喰らえ、ファイナル・ブロー!!窮鼠猫を噛まない!!」


死にかけ・ケンイチ「ハアッハアッ。クソッ。もう体が思うように動かない。デア!!」


ケンイチは、最後の力を振り絞ってミョンミルを振り回したが、ザオランはなんなく交わし、右手の手刀でケンイチの左胸を貫いた。


ザオラン「お前の攻撃は遅すぎて単調なんだよ!!さらばだ、ゴリラリーダー。」


そう言ってザオランは、左胸の手刀を引き抜いたが、ケンイチは倒れなかった。


ザオラン「おお!!さすがゴリラリーダー。立ったまま死んでやがる!!」




薄れゆく意識の中で、ケンイチは、サキヤマと地獄のスーパー・ヘルショップヤマザキにいた。


サキヤマ「ケンイチ、お前に万引きの仕方を教えてやる。いいか、監視カメラや万引きGメンを見るんじゃない、感じるんだ。そして呼吸を整えて、今だ!!アイスを盗れ!!」


死にかけ・ケンイチ「サキヤマさん、万引きはちょっと。それに、アイスはすぐ食べないと溶けるじゃないですか。」


サキヤマ「チッしょうがない奴だな。お前は万引きもできないのか!!情けない奴だ!!」


場面が変わって、今度はサキヤマと一緒に猟銃を持って、地獄の銀行・ヘル銀行前にいた。


サキヤマ「ケンイチ、なかなか猟銃が似合ってるじゃないか。お前ほど猟銃が似合うゴリラはいない、お前は、銀行強盗をするために生まれてきたような男だ。銀行強盗は、お前の天職に違いない。さあ行くぞ!!覆面を被れ、ダンスの時間だ!!」


ケンイチとサキヤマはヘル銀行に突入した・・・・。


死にかけ・ケンイチ(うわああああ!!俺は銀行強盗なんかしたくない!!もうすぐ死ぬっていうときに、現れるのはサキヤマさんかよ。今思えば、女っ気のない人生だった。)


ドクドクドクドクドクドクドクドクドクン!!


そう思った瞬間、ケンイチの心臓は激しく動悸し、大きな鼓動を1拍した。そして、ケンイチは青いゴリラになった。


ザオラン「な、なんだコイツ!!青いゴリラになりやがった!!」


魔王の騎士達「おお!!進化した!!」


「さすが奇跡を呼ぶ男だ。」


「違う、奇跡を呼ぶゴリラだ!!」


バッタ人間達「ええ?あの状況から進化するのか!!」


「さすがゴリラ・リーダー。進化ボーナスがついて血が止まり、体力が全快してるぞ!!」


水晶人間達「まずいなあ。ザオラン様は死にかけの奴には強いが、元気な奴にはめっぽう弱いって噂だぜ。」


「らしいな。元気な奴相手だと気持ちが萎縮して、本来の力が発揮できず弱くなるらしい。」


「常に自分が有利な状況じゃないと、闘えない人だ。ザオラン様は。」


元気になった・ケンイチ「待たせたな。ゴリラモード・シヴァだ!!さあ、ここからが本番だ!!」


召喚獣・ケンイチ(進化できて良かった。あのまま死んでたら、俺は今頃、サキヤマさんと銀行強盗をしているところだった。)


内心ホッとしながらも、ケンイチは力強くミョンミルを握り締めた。

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