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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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STARGAZER 無敗を誇る男 ザオラン(魔王・アナザーサイド)

ケンイチ達は、ザオランのいる未来草原前方に着いた。

爆発がおさまった緑の水晶山の近くで、水晶人間達200人余りを、バッタ人間達1000人余りが囲み、中央にザオランと生き残った魔王の騎士達4人が、向かい合っていた。


ミョンミルを持った白いゴリラのケンイチが、マンモスから降りると、周囲がざわめき始めた。


バッタ人間達「寒っ寒い~。雪が散らついてるぞ。」


「あいつ、白いゴリラになってパワーアップしてはいるが、血まみれじゃないか。大丈夫か?」


水晶人間達「エディプス様は何をしてるんだ?ひょっとして、今の爆発で死んでしまったのか!!」


「分からないが、ザオラン様が勝てば、勝機を見出だせるかもしれん。」


魔王の騎士達「ケンイチさんが来たから、下がるとするか。」


「そうだな。頼みましたよ、ケンイチさん。」


召喚獣・ケンイチ「ああ。任せとけ!!」


バッタ人間達「おいおい、ゴリラに闘わせるのか!!あんな状態で無理だろ。」


「やめさせろ!!ザオランて奴は、無傷でピンピンしているぞ!!」


「そうだそうだ!!あいつは戦いもせず、後ろで指示ばかりしてた奴だ!!こんな不利な闘いはやめさせろ!!」


しかし、魔王の騎士達は何も言わず、マンモスから降りて見守り始めた。


ジュウベイ「お前ら!!静かにしろ!!」


ジュウベイの一声で、バッタ人間達は黙り込んだ。


ケンイチが、ザオランの元へ少し近寄り、ミョンミルを持って構えた。


ザオラン「負傷しているみたいだが、全力で叩き潰させてもらう!!俺は今まで、死にかけの奴としか闘ったことがない!!そして今まで無敗だ!!死にかけの奴と闘わせたら、俺は宇宙一だ!」


水晶人間達「でた~。ザオラン様の名言!!これぞ、ザオラン様が無敗を誇る秘密だ!!恐れいったかゴリラ野郎!!」


「死にかけの奴に容赦なしに攻撃するってのは、なかなかできることじゃない!!ザオラン様こそ外道の中の外道!!」


「俺もいつかザオラン様のように、死にかけの奴相手に全力で闘える男に、なりたいものだぜ!!」


ザオランの外道宣言で、なぜか、水晶人間達サイドが盛り上がり始めた。


召喚獣・ケンイチ「残念だが、お前の負けのようだな。俺は死にかけてなんかいない!!いくぞ!!」


ザオラン「ほざけ!!お前は見事な死にかけ具合だ!!」


ケンイチはミョンミルを振り上げ、ザオランは両手を手刀にして激突した。



       

       一 緑の水晶山 内部 一



ハンゾウ達の仕掛けた爆発草によって、至る所の洞窟が崩れ、多くの水晶人間達が、水晶の下敷きになって死んだ。

水晶山に残っていた水晶人間達400人のうち、300人が女だった。1人の水晶人間の男・サブリーダーのピグナスが、崩れかけの部屋でソファに横になっている、エディプスの所へ駆けつけた。


ピグナス「エディプス様!!大丈夫ですか!!今の爆発で、多くの水晶人間の女達が死にました!!」


エディプス「それは朗報だな。闘いもせず、毎日、人間やバッタ人間達の血ばかり吸っている女達なんか、いらないと思ってたところだ。とりあえず生き残った奴らで、一時的に水晶山の裏の橋を渡って、ミラクル・アマゾンに避難してろ。私がバッタ人間達を一掃してやる!!」


ピグナス「分かりました。直ちにみんなに知らせて、ミラクル・アマゾンに向かいます。」


エディプス「10分だ!!10分以内に水晶山を出ろ!!逃げ遅れた者は、どうなっても知らん!!」


ピグナス「分かりました!!」


ピグナスが部屋から出るのを見届けると、エディプスは立ち上がり、左手を左胸に突っ込み、自分のオレンジ色に光る心臓を取り出した。


そして、心臓を握り絞り、オレンジ色の汁を部屋中に撒き散らし始めた。

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