STARGAZER 戦いの鍵を握る者(魔王・勇者・アナザーサイド)
キャリーは指笛を吹いて、ギンヤンマーバイクを呼んだ。そして、パームドリルを持ってそれに乗り、未来草原へと向かった。
キャリー「さよならシャリー。私は一緒に、ダークエルフの村には帰れない。人を殺しすぎたから。」
一 未来草原 一
スペクターは右足をはめて一旦ライフルをしまい、水晶人間達から、集中攻撃を受けているケンイチの元へと走った。
スペクター「あのゴリラを助けなければ。トノサマが死んだ今、あいつが、こちらのサイドのリーダーだ。あいつが死んだら、一気に攻め込まれてしまう。」
未来草原の中心辺りで、ケンイチと魔王の騎士達は、エディプスが造り出した水晶人間の女達・スピードタイプに翻弄されていた。
召喚獣・ケンイチ「クソッこの女達のスピードが速くて、ミョンミルが当たらない。」
魔王の騎士達は、ケンイチの回りに集まり、退魔の剣・レプリカで魔のシールドを張った。しかし、そのシールドは脆く、水晶人間達の殴打でヒビが入り始めた。バッタ人間達が応援に駆けつけてくれたが、エディプスが造り出した女の水晶人間達にことごとく殺られ、死体の山ができ、次々とジューサーの所へ運ばれて、シェイクされた。
魔王の騎士達「ダメだ!!そろそろシールドが壊れる!!」
「どうする?コイツらの攻撃は速くて、剣では交わせんぞ!!」
「グワアアアア!!」
「ギャアアアア!!」
シールドが崩壊し、何人かの魔王の騎士達が水晶人間達の手刀で身体を貫かれて、マンモスから地面に落ち、そのままジューサーの所へ連れていかれた。
水晶人間達「おっ。そいつは人間じゃないか。そいつはこっちだ、こっちのジューサーに入れろ。」
「久しぶりに人間の血が飲める!!」
「女達が喜ぶぞ!!」
何人かの魔王の騎士達が、バッタ人間達とは違う、別のジューサーに入れられてシェイクされ、赤いトマトジュースのようになった。
召喚獣・ケンイチ「クソッ。イエティになると、魔王の騎士達の動きが鈍ってしまう。かと言って、このままでは攻撃を防御するだけで、いずれ全滅だ。いったいどうすれば・・・・。」
ズキューン!!ズキューン!!
少し離れた所からホーミング・レーザーが放たれ、次々と水晶人間達が砕けた。スペクターが右足を外して持ち、カカシのように立っていた。
ザオラン「また変なのが現れやがった。」
ケンイチ「魔王の騎士達、もう一度魔のシールドを張って動くな!!俺達がおとりになるんだ!!」
ケンイチ達に群がる水晶人間達を、スペクターはことごとく希望のライフルで撃破し、エディプスの造り出した女の水晶人間達は、半数に減った。
ザオラン「い、いかん。おい、お前ら!!そのゴリラはとりあえずおいといて、まずは、あのカカシのマネキンを殺せ!!」
水晶人間達は、今度はスペクターの方へと向かった。
スペクター「だよな。当然、こっちに向かって来るよな。」
スペクターは、右足をはめる間もなく、ケンケンをして逃げ始めた。
ケンイチ「なんだ、あいつのあの逃げ方は。足が片方ないのか?とりあえず、あいつはこの戦いに必要不可欠だ。」
ケンイチ「魔王の騎士達!!お前らはこのまま前進して、あの2個の機械を壊せ!!俺は、あのケンケンで逃げてる奴を助けに行く!!」
魔王の騎士達「分かりました!!」
「みんな、死んでもあの機械だけは壊すぞ!!」
「おお!!行くぞ!!突撃!!」
スペクター「グワッ」
スペクターは、水晶人間達に追いつかれて何発か殴られ、右腕がちぎれて仰向けになりながらも、右足のライフルを空に向けた。
モニカ「スペクター、あなたの1週間をもらうわ。」
スペクターの右足の希望のライフルから、巨大な光の球が放たれて空中で停止し、辺り一面にレーザー光線をまき散らした。数十人の水晶人間達が、粉々に砕かれた。
召喚獣・ケンイチ「なんて威力だ!!あいつ、凄すぎる!!やはり、この戦いの鍵は、あいつが握っている!!」
ケンイチは、スペクターの元へ駆けつけた。




