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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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STARGAZER  ユリVS 明菜 後編(キャバクラ・サイド)

明菜はユリに接近し、少林寺拳法で突きや蹴りを放った。ユリは、ガードをするので精一杯、後退りする一方だった。


ユリ「つ、強い、強すぎる。さすが元三蔵法師を名乗ってただけのことはあるわね。」


ルシファー「その程度か、あの化物の右腕っていうのは。」


ユリは、右腕をダガーに変形させてルシファーに斬りつけたが、なんなくかわされ、右膝蹴りと顔を殴られて吹っ飛んだ。


ユリ「うぅ・・・・アトミックレーザー!!」


ユリはアトミックレーザーをルシファーに放ったが、ルシファーは片手で受け止めて、ユリに弾き返した。ユリはそれをかわして、ビルの影に隠れて、バッグの中から青竹を出してハイヒールを脱ぎ、踏み始めた。


ユリ「1.2.3.4・・・・・・これで、アトミックレーザーの威力が上がるって本当かしら・・・・。」


そう思いながらも100回ほど踏んでハイヒールを履き、再びルシファーの前に現れた。


ルシファー「なんだ?まだやるのか?」


ユリ「アトミック・レーザー!!」


ルシファー「無駄だ・・・・ん?」


ルシファーは片手で受け止めようとしたが、先程より威力が上がっているのに気づいてかわした。


ルシファー「こいつ、パワーアップしやがった。」


ルシファーがユリに近づき、少林寺拳法を放つと、ユリもそれに対応して互角の闘いを始めた。


ユリ「いける!!小松の言ったことは本当だった。アトミック・レーザーだけでなく、全能力が少しずつ上がっているわ。」


ルシファー「さてはお前、青竹を踏んだな。あんなレアなアイテムを持っているとは、さすが化物の右腕だぜ。」


ユリ「青竹だけじゃなくて、ゴルフボールも持ってるわよ。」


ルシファー「なに!!ゴルフボールまでもか。やはり、お前を生かしておくわけにはいかん!!お前を殺して、青竹とゴルフボールは俺が貰う。」


ユリ(あの青竹とゴルフボールって、そんなに凄いものなんだ。)


ルシファーの手提げバッグからスマホが鳴った。


ルシファー「このメロディーは、店長からだ。ちょっとタイム!!タイム!!」


ルシファーはユリから離れて、アプリ・お水の茨道を立ち上げて、明菜を呼び出した。


明菜「え?明日はセニョール店に出勤ですか?分かりました。」


明菜ことルシファー「明日、俺はセニョール店に出勤になったから、勝負はお預けだ。」


ユリ「ちょっと何よそれ!!」


明菜ことルシファー「この時間帯は、魔法使いタクシーがなかなか捕まらないんだ。お前との戦いで服も汚れたし、ブログを交信しないといけない。最近、客が写メ日記をよく見ててな、そろそろコメントも返さないといけないし。」


ユリ「あなた、ルシファーと言えば世界征服が夢だって聞いてたけど、完全にキャバ嬢じゃない。」


明菜ことルシファー「最近俺は思う・・・・世界征服よりも、人気ナンバーワンキャバ嬢として君臨する方が難しいんじゃないかって。とにかく、俺はもう帰る。お疲れ。」


ユリ「お、お疲れ?ついさっきまで闘ってたのに、お疲れって。」


明菜は、ビルや家の屋根を走ったり跳んだりして、魔法使いタクシーがたむろしている大通りの方へ去って行った。


ユリ「セニョールは隣街だから、あのまま帰れると思うんだけど・・・・魔法使いタクシーで帰るのもキャバ嬢としてのこだわり?」


ルシファーの意外な行動に戸惑いながらも、三蔵法師に支えるだけでなく、他の選択肢も有りかなと思い始めたユリであった。

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