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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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season 4 出撃!!デビルタウン消防団(魔王・勇者 ・・・・サイド)

戦っていた魔物達は道をあけ、最後方にいたタケトが、グラスランドシティーのフリーター・ニート達を殴り飛ばしながら、最前列に躍り出た。


チーフ・タケト「俺の同士達よ!!後ろに下がって待機してろ!!」


魔物軍団「了解しました、チーフ。」


魔物軍団は戦うのをやめて、タケトから距離をかなりあけ、後方に引き下がった。


ジョニー「なんだ?このゴリラは!!こいつがボスか!!」


シルビア「死ね!!オラ!!」


羽根アリバイクに乗ったシルビアが、上空から急降下して、金属バットでタケトに襲いかかった。


チーフ・タケト「ゴリラモード、燃える男の赤いトラクターバージョン!!」


タケトは、全身に蒸気のバリアを張り、真っ赤なゴリラに変身した。


チーフ・タケト「秘技・世界で一番熱い夏!!」


タケトの周囲、半径50メートルの範囲で、地面から蒸気が沸き上がった。


シルビア「熱っ!!あつっ!!」


ジョニー「うわああ!!なんだ?」


フリーター・ニート達「ぎゃああああ!!」


「焼ける!!肌がヒリヒリする!!」


シルビアとジョニーは、咄嗟に飛んでその場から離れた。タケトの近くにいたフリーター・ニート達は、全身に火傷をして倒れ、うずくまった。


フリーター・ニート達「やばいぞ、こいつは!!」


「金なんかもういらない!!俺は逃げる!!」


「俺もだ!!」


フリーター・ニート達は、会社を退職するときのような勢いで逃げ出し、デビルタウン陣営は、またもや劣勢になった。


チーフ・タケト「燃える男の~赤いトラクター~♪からの、世界で一番~熱く光る夏~♪世界で一番~愛してる~♪」


ファージ「クッ以前の魔王の時より強くなっている!!」


ジョニー「近づけない!!しかも、世界で一番愛してるとか歌ってやがる!!ゴリラに、世界で一番愛してるとか、絶対言われたくない!!」


ファージは、デビルタウン陣営の最後方で、この状況を見ていた。


ファージ「ここは魔王様を呼ぶしかない!!ガマは、たぶん熱いから、こいつを呑み込むことはできないだろう。このゴリラと互角に戦えるのは、ケンイチさん。キング・オブ・ワイルドだけだ!!」


ファージは、小さな骸骨のおじさん・ハッコツを呼び出した。


ファージ「ハッコツ!!魔王様に、大至急ラブホ通りに来るように伝えてくれ!!」


黒いカッパを着た小さな骸骨のおじさん・ハッコツが、ファージの足元に現れた。


ファージ「うおっ危ないなあ。踏むとこだった。」


ハッコツ「分かった。」


ハッコツは、一言そういうと消えた。


消防団長・ナガヤマ「ファージ騎士団長、ここは我々がなんとかくい止めます!!せいれーつ、休め!!」


デビルタウン消防団で、青いヘルメットを被り、青色の防火服を着た水の魔法使い軍団100名が、戦っていたファージ達の後方で、消防団長・ナガヤマを筆頭に整列休めをして待機していた。消防団長・ナガヤマは、今年58歳になる小柄な男だ。


ファージ「ナガマヤさん。魔王様が到着するまで、なんとか時間稼ぎをお願いします。」


ナガヤマ「分かりました。水魔法でこの蒸気を冷却できれば、状況が変わるかもしれません。とりあえず、ここは我々に任せて下さい。」


ファージ「分かりました。では、お願いします!!」


ファージは、デビルタウン消防団の後ろに引き下がり、ハッコツの連絡を待った。ナガヤマは、ラブホ通りの右端の方に行き、号令をかけた。


ナガマヤ「これより、水魔法基本操法を行う!!火点は前方のゴリラ!!水利は、両手による水魔法・ウォーターガン!!操作始め!!」


デビルタウン消防団100名「よし!!」


デビルタウン消防団の水の魔法使い達100名は、3列横隊になり、1列目は折り膝、2列目は中腰、3列目は立った姿勢で、タケトに向かって手をパーにして伸ばし、構えた。


ナガヤマ「放水始め!!」


デビルタウン消防団100名「放水始め!!」


消防団長ナガヤマと、デビルタウン消防団100名の両手から、タケトめがけて、レーザーのような直線上の水が発射された。


ナガヤマ「クッ今日に限って右足の痛風が、ひどく痛む!!クソッ昨日、ビールを飲み過ぎた!!いたたたた!!」


ナガヤマの右足を庇いながらのウォーターガンは、威力が無かった。


デビルタウン消防団「ダメだ!!全然効いてない!!」


「このゴリラは止められそうにない!!」


「団長、また痛風が出たんじゃないのか?威力が少し弱いぞ!!」


「そんなことどうでもいい!!」


「焼け石に水だ!!」


「違う!!それを言うなら、焼けゴリラに水だ!!」


タケトはウォーターガンをくらいながらも、ゆっくりと、デビルタウン消防団に近づいて来た。


ファージ「ダメだ!!圧されている!!ハッコツ、早くしてくれ!!」




        一 悪魔学園 道中 一



ヌエ人間達の前に、ケンイチとワイン社長が現れた。


ヌエ人間達「ぎゃああああ!!出た!!」


「こいつは悪魔だ!!あの女、とうとう悪魔を呼び出しやがった!!」


ワイン社長は、ミナを見て言った。


ワイン社長「あなたもキング・オブ・ワイルドを契約してるのね。」


魔王・ミナ「はい。はじめまして、私はデビルタウンの魔王・ミナです。」


それから、ミナとワイン社長は二人で話し始め、話の中で、ワイン社長は泣き出した。


ワイン社長「ついさっきまで、あなたと同じ年頃の娘がいたの・・・・ついさっきまで・・・・。」


ミナは、ワイン社長を慰めながら叫んだ。


魔王・ミナ「キング・オブ・ワイルド!!そこのヌエ人間達を全員、殴り殺して!!」


召喚獣・ケンイチ「ゴリラパンチ!!」


ケンイチは、自分の近くにいたヌエ人間達5人を殴り倒した。それを見て、ヌエ人間達は逃げ惑った。


ヌエ人間達「ぎゃああああ!!こいつは凄い腕力だ!!」


「ワンパンかよ!!」


「ちょっと待て!!こいつ、赤いハチマキを巻いてるぞ!!俺達の仲間じゃないのか!!」


「そうだそうだ!!なんで、お前、俺達を殴るんだ?仲間だろ!!」


召喚獣・ケンイチ「そうだ!!俺はお前達の仲間だ!!俺はお前達に、気合いを入れてやってるんだ!!ゴリラパンチ!!」


ケンイチは、またまた近くにいた5人のヌエ人間達を殴り飛ばした。


ヌエ人間達「お前、気合いを入れてるんだったら、もう少し加減しろよ!!」


「そうだそうだ!!どこかの国のレスラーみたいなことしやがって!!」


召喚獣・ケンイチ「俺はお前達のチーフに、気合いを入れるように言われて、ここにやって来た。俺の正面に1列に並べ!!俺のゴリラパンチで、お前ら一人一人に気合いを注入してやる!!」


セオ「明らかに、この女に召喚されて、こいつは現れた。この女に俺達を殴るように言われて、殴り始めた。しかし、こいつは仲間の証である赤いハチマキを巻いている・・・・俺には分からねえ、こいつは本当に仲間なのか?」


召喚獣・ケンイチ「考えるな!!とりあえず、俺の正面に1列に並べ!!グズグズするな!!時間がない!!早く!!」


ケンイチに急かされて、セオ率いる13人のヌエ人間達は、ケンイチの向かい正面に1列に並んだ。ケンイチは、一人一人殴り始めた。


召喚獣・ケンイチ「いいか!!いくぞ!!歯を食いしばれ!!気合いだ!!ゴリラパンチ!!」


ケンイチがヌエ人間達を殴っていると、ミナの足元に小さな骸骨のおじさん・ハッコツが現れた。


ハッコツ「魔王様、足元を見て下さい。ファージ騎士団長が大至急、ラブホ通りに来てほしいとのことです。」


ミナは声のする足元を見て驚いた。


魔王・ミナ「うわっびっくりした!!危うく踏むところだったわ。ラブホ通りね、分かったわ。キング・オブ・ワイルド!!ちょっと先にラブホ通りに行ってるわ。ワイン社長、お気を確かに。キング・オブ・ワイルド!!ワイン社長をお願いね。それから、後でたぶん召喚することになると思うから、そのときはよろしく・・・・って、聞いてないわね。」


ミナは空を飛んで、ラブホ通りへと向かった。


召喚獣・ケンイチ「目をつぶるな!!現実から逃げようとするな!!いくぞ!!ゴリラパンチ!!」


ヌエ人間達「ヒィッ!!」




          一 天竺 一



シーラは、赤い鳥の羽根に乗って、天竺の街道を突き進み、2720段ある動く魔法の石階段に沿って、超高層寺を登った。そして、最上階のキャバクラ・ガンダーラに着き、赤い鳥の羽根から下りた。


シーラ「ありがとな。はい、募金。」


シーラが赤い鳥の羽根の上に10円玉を置くと、赤い鳥の羽根は消えた。そして、入口の障子の引戸を開けると、坊主頭にタンポポの花柄の作務衣を着た、若い女の店員が出て来た。


店員1「いらっしゃいませ、修行キャバクラ・ガンダーラへようこそ。」

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