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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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season 4 秘技・南極大陸!!(魔王・キャバクラ ・・・・サイド)

明菜「コイツはイエティ・・・・ひょっとしてお前は、シバの遣いなのか!!」


召喚獣・ケンイチ「何言ってるんだ、お前。俺は、今は召喚されたゴリラだ!!いくぞ!!」


冷気を纏ったケンイチが、明菜にジリジリと歩いて迫って来た。


明菜「クッ死ね!!アトミック・ハイ・レーザー!!」


冷気を纏ったケンイチには、明菜の放ったアトミック・ハイ・レーザーは効かなかった。


明菜は、アトミック・ハイ・レーザーを5発、ケンイチ目掛けて連射したが、ケンイチは素早くかわして、明菜の懐まで突進して来た。


召喚獣・ケンイチ「イエティ・アッパー!!イエティ・ストレート!!」


明菜「は、速い!!な、なに!!」


明菜は、ケンイチのイエティ・アッパーとイエティ・ストレートをガードしたが、左腕が破壊され、繋がってはいるが、曲げたり伸ばしたりすることができなくなった。


明菜「ガードしただけで、左腕がやられた!!ヘイ!!イライザ!!左腕がやられた!!なんとかしてくれ!!」


明菜ことルシファーは、秘書アプリ・イライザを開いた。


イライザ「左腕だけでなく、真空電池の容量もあと20%しかありません。たぶん、無理なバージョンアップと、あなたは感じませんが、強い冷気のため、電池容量が減ったものと思われます。いったん、この場は空を飛んで逃げましょう。」


明菜「クッ悔しいが、その方が良さそうだ。このダッチワイフの体では、ハンデが有りすぎる。」


ルシファーは、空を飛んで逃げようとした。


召喚獣・ケンイチ「逃がさんぞ!!ルシファー!!秘技・南極大陸!!」


ケンイチの半径50メートルの範囲で、空から大量の雪が降り始めた。雪は空を飛んでいるルシファーに降りかかり、電池容量が僅かで、左腕を壊されたルシファーに重くのしかかった。


明菜「クッ空を飛ぶのが困難だ。視界も遮られ、体が言う通りに動かない!!しかし、乗り切らなければ!!こんなところで、俺は倒れるわけにはいかないんだ!!」


明菜は、ゆっくりながらも、なんとか高さを保ちながら飛び続けた。ケンイチの視界に、魔王・ミナが、凍えながらうずくまっているのが見えた。


召喚獣・ケンイチ「い、いかん!!このままじゃ、ミナが凍え死んでしまう!!他のチンピラや魔王の騎士達はどうでもいいが、ミナだけは。おっと、おまけにファージもだ。」


召喚獣・ケンイチ「クソッ南極大陸解除だ!!ルシファー!!次はないぞ!!今回だけは、特別に見逃してやる!!」


明菜「クソッあのゴリラめ!!このルシファーに向かって見逃してやるだと!!この屈辱は、倍にして返してやる!!倍返しだ!!次がないのはお前の方だ!!」


明菜は、魔王病院の方角へ向かって飛び続け、やがて消えた。


ケンイチは、元のゴリラに戻り、ミナの元に駆け寄った。


召喚獣・ケンイチ「ミナ、大丈夫か?」


魔王・ミナ「ま、魔王様・・・・じゃなかった。キング・オブ・ワイルド、カレー臭いです。」


召喚獣・ケンイチ「な、なに!!じゃあ、これからは、食後にミントガムを噛むようにしないとな。」


召喚獣・ケンイチ「お前達も大丈夫か?」


召喚獣・ケンイチは、魔王の騎士達とチンピラ達に話しかけた。


チンピラ1「大丈夫じゃねえよ!!傷口に雪が入って痛い!!なんとかしてくれ!!」


部下1「痛いよう。公務員だから魔王の騎士になったのに、こんな思いするのなら、もう魔王の騎士を辞めたい!!」


魔王・ミナ「アスナはいったい、どこに行ったのかしら。」


すると、明菜が飛び去った方角から、アスナが走って来た。


アスナ「魔王様!!すいません、応援を呼べませんでした。コイツが邪魔をして。」


アスナの後ろから、白鷺人間の男が走って来た。


ケンイチは、白鷺人間の男の方へ、体の向きを変えた。


召喚獣・ケンイチ「ゴリラリアット!!」


ケンイチは、走って来る白鷺人間の男に、ラリアットをぶち込んだ。

白鷺人間の男は倒れ、気絶した。


魔王・ミナ「さあ、アスナ。魔王の騎士達を最低でも5人は呼んで来て。それから、負傷している人がいるから、病院の手配も。」


アスナ「はい。」


アスナは、時計台の方へと走って行った。


チンピラ2「俺達は、デビル健康保険に入ってないんだ。だから、高くつく病院代が払えない。」


魔王・ミナ「いいわ、今回だけは、私の給料で賄ってあげる。その代わり、ちゃんとこれからは働きなさい。バイトでもいいから。」


チンピラ達「ありがとう、魔王様!!」


「俺、新聞配達の面接に行ってみる。」


「まじか!!じゃあ、俺もアイスクリーム工場のバイトの面接でも行ってみよう。」


召喚獣・ケンイチ(甘いな、チンピラ共。働くってことは、人間関係代も給料に含まれるんだ。今まで好き勝手にやってきたお前らには耐えられない。俺は、地獄で働いているから分かる!!)


召喚獣・ケンイチは、優越感に浸った。


魔王・ミナ「キング・オブ・ワイルド、あなたのコストは高すぎです!!あなたを1回呼ぶのに15万もかかります。エッグさんに言って、もう少し下げるように、あなたからも言って下さい。」


召喚獣・ケンイチ「なに!!俺を呼ぶのに15万もかかるのか!!俺の取り分は、その中の1万だぞ!!」


魔王・ミナ「え?15万のうちの1万なんですか?」


ケンイチの体が、だんだんとぼやけて来た。


召喚獣・ケンイチ「分かった、ミナ。来週辺りにエッグが来るから聞いておこう。そろそろ時間のようだ。また、何かあったら呼んでくれ・・・・高いけど。」


魔王・ミナ「分かりました。お仕事、頑張って下さい。体に気をつけて。」


召喚獣・ケンイチ「お前もな。じゃあ、またな。」


そして、ケンイチの体は消えた。


魔王・ミナは、横たわっているファージの元に駆け寄った。


魔王・ミナ「ファージ!!ファージ!!大丈夫?魔王様が来てくれたの!!キング・オブ・ワイルドって、魔王様のことだったのね。」


ファージ「ええ。良かったですね、魔王様。」


魔王・ミナ「うん。」


魔王・ミナは、嬉しそうに夜空を見上げていた。

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