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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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season 4 キング・オブ・ワイルドVS ホステス・ルシファー(魔王・キャバクラ・地獄サイド)

魔王・ミナの前に、見覚えのある懐かしい大きな背中が現れた。


魔王・ミナ「あ・・・・あなたは・・・・魔王様!!」


召喚獣・ケンイチは、声のする方に振り向いた。少し後ろに魔王・ミナが腹部をおさえて、よろけながら立っていた。そして、さらに後方に、ファージが横たわっているのが見えた。


召喚獣・ケンイチ「んん?ここは・・・・デビルタウン?ミナ、元気・・・・そうじゃないな。」


魔王・ミナ「キング・オブ・ワイルドって、あなたのことだったんですね。」


召喚獣・ケンイチ「そうだ。今、俺はお前の召喚獣だ。俺のことは、キング・オブ・ワイルドと呼べ!!契約書にも、召喚中はそう呼ぶようにと書いてある。それに、魔王はお前だ。さあ、魔王・ミナ、俺は何をすればいいんだ?」


魔王・ミナ「わ、分かりました・・・・では、キング・オブ・ワイルド、そこにいる女の人、ルシファーを倒して!!」


召喚獣・ケンイチ「よし。ミナ、下がってろ!!俺に任せとけ!!」


魔王・ミナ「はい!!」


魔王・ミナは、少し離れて腹部をおさえたまま、路上に座りこんだ。


ファージは、横たわったまま、ケンイチを見ていた。


ファージ「召喚獣って、あの人のことだったのか。あの人が来たなら、もう安心だ。以前よりも逞しくなられて・・・・頼もしい限りだ。」


明菜「おいおい、本当にコイツは召喚獣なのか?作業着に黄色いヘルメットを被って、まるで土木作業員じゃないか。闘えるのか?」


召喚獣・ケンイチ「確かに、今、俺は地獄で働いている。厳しい重労働ばかりだが、おかげで体を鍛えられた。つべこべ言わずにかかって来い!!女だからって、容赦しないぞ!!」


明菜「偶然だな。俺も最近まで、地獄で働いていたんだ。俺の方が、仕事も闘いも、そして収入も、全ての面でお前より上だ!!行くぞ!!」


明菜はケンイチに素早く接近し、突きや蹴りを連打した。その動きは速く激しく、ケンイチは、ゴリラガードで耐えていた。


明菜「この速さには、ついてこられないだろ。何が俺に任せとけだ!!お前は亀か?いつまでそうやってガードで耐えてられるか、見物だぜ!!」


ケンイチ「そこだ!!ゴリラパンチ!!」


明菜「な、うおっ」


ケンイチが、顔面を狙った重くて鋭い拳を、明菜は間一髪でかわした。


明菜(コイツのパンチは、かなりヤバい!!1発喰らったら、このダッチワイフの体では殺られてしまう!!)


召喚獣・ケンイチは首を捻り、ポキポキと鳴らした。


召喚獣・ケンイチ「そんな攻撃じゃあ、俺は倒せない。今度はこっちの番だ!!行くぞ!!」


召喚獣・ケンイチは、顔面をガードしながら明菜に迫って来た。


明菜「クッなんて威圧だ!!クソッアトミックレーザー!!」


明菜のアトミックレーザーが、ケンイチのガードをしている右腕に当たり、バン!!という音がしたが、ケンイチは無傷だった。


召喚獣・ケンイチ「ほう、飛び道具があるのか。だが、俺には通用しない。」


ケンイチは、ガードをしながら明菜にグングンと迫った。明菜は、ステップを踏みながら、ジリジリと後ろにさがった。


魔王・ミナ「凄い!!さすが魔王様!!いや、キング・オブ・ワイルド!!あのルシファーを圧倒しているわ!!」


ファージ「フフフッこの分だと、楽勝だな。さすがだ。」


明菜「ヘイ!!イライザ!!戦闘力をバージョンアップしてくれ!!」


明菜ことルシファーは、秘書アプリ・イライザを開いた。


イライザ「分かりました。戦闘力のアップデートを開始します。」


明菜「早く、早くしてくれ!!」


イライザ「分かりました。とりあえず、パワーとアトミックレーザーの威力を上げます。アプリ・スリータイムズチャンピオンをインストールします・・・・インストールが完了しました。」


明菜「よし、よくやった。行くぞ!!ゴリラ野郎!!」


バージョンアップした明菜の重い突きと蹴りが、ケンイチのガードの上から襲いかかった。


召喚獣・ケンイチ「な、急に突きや蹴りが重くなった。グワッ。」


明菜の重いミドルキックが、ケンイチの腹部に当たり、ケンイチは吹っ飛んだ。


召喚獣・ケンイチ「うぅ・・・・急に強くなりやがった・・・・。」


明菜「ふう、なかなか今回は危なかった。あばよ、ゴリラ野郎、地獄で土木作業の続きをしてな!!アトミック・ハイ・レーザー!!」


ゆっくりと起き上がったケンイチに、アトミック・ハイ・レーザーが当たり、ケンイチの腹部を貫通した。たまらずケンイチは倒れ、もはや、虫の息だった。


魔王・ミナ「そ、そんな・・・・。」


ファージ「な、さっきまで優勢だったのに・・・・一瞬にして。これが、ルシファーの強さなのか・・・・。」


明菜は、座り込んでいる魔王・ミナの元へと歩み寄った。


明菜「さあて、頼みの召喚獣もあの様だし、まずは、そこの魔王と呼ばれる小娘の心臓でもえぐって殺るか・・・・ん?雪?なんでこの時期に、雪が散らついているんだ?」


魔王・ミナ「あっ。」


魔王・ミナの表情が少し明るくなった。


ファージ「もうダメかと思った・・・・良かった・・・・。」


明菜「ん?」


明菜が後ろを振り返ると、そこには、白いゴリラが立っていた。


召喚獣・ケンイチ「第2ラウンドだ!!ルシファー!!」


明菜「コ、コイツ・・・・。」

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