ミカの魔法(勇者サイド)
翌朝、ケンイチ、セイジ、ミカの3人は、朝飯を食べ、アスパラ山を登ることに。世界中の各地から、自分より強い魔物を求め、猛者達は、朝早くから登山道を登る。強い魔物と闘えるだけでなく、足腰の鍛錬にもなる。
ミカ「ウインターカムヒアー!!」
ミカが魔法を唱えると、かまくらが現れ、その中から雪だるまが1体出てきた。
雪だるま「ミカちゃん、もう疲れたの?じゃあ、おぶってあげるよ。」
雪だるま「背中はホッとです。」
雪だるまは魔法を唱え、ミカをおんぶした。
ミカ「ありがとう、雪だるまちゃん。」
どうやら、雪だるまの背中は冷たくなく、濡れないようだ。
セイジ「いいなあ、ミカちゃん。俺にも雪だるま出してよ。」
ミカ「いいよ、ウインターカムヒアー!!」
ミカが魔法を唱えると、かまくらが現れ、その中からリボンをした雪だるまが1体出てきた。
雪だるま「おんぶ。」
雪だるまは、セイジの背中に飛び乗った。
セイジ「うわっ冷たい、なんだよコイツ、それに重いし。」
ミカ「フフフッセイジさんは女好きだから、女の子の雪だるまが出てきちゃった。」
セイジは、雪だるまを振り落とそうとしたが、雪だるまはしがみついて離れない。
セイジ「ミカちゃん、なんとかして。」
ミカ「了解、春ですよ。」
ミカがそう言うと、雪だるまはセイジから降りて、動かなくなり、少しずつ解け始めた。
セイジ「濡れちゃったよ。」
先頭を行くケンイチは思った。デリヘル野郎にデリヘル嬢、これじゃあ、デリヘルパーティーじゃないか。俺は勇者だぞ。
そんなことを思って歩いていると、ケンイチは足元に生えてあった木の根っこにつまずき、こけそうになった。
セイジ「ハハハ、ケンイチ、つまずいてんじゃねえよ、ちゃんとしろよ。」
ミカ「フフフッ」
ケンイチは思った。セイジ、お前はミカ、いや、ミサキが好きなのか?デリヘルから生まれる恋ってあるのか?ミカ、いやミサキはセイジのことをどう思ってるんだ?ただの客なのか?セイジの奴、楽しそうだな、この山での修行が終わったら、デリヘル嬢とはいえ、ミカを正社員として雇用しないといけないかもな。
派遣に易しいケンイチであった。




