season 4 教えて!!デビルpedia (魔王サイド)
デビルタウンは、地獄の門からしばらく飛び続けた。
魔物・人間達「おっあの建物はセニョール環境事務組合の庁舎だ!!やったあああ、セニョールに帰って来たぞ!!」
時計台の魔物・人間達は歓喜し、デビルタウンは、元にあった海沿いの場所に着地した。サファリスは、魔王石を通して町中に放送した。
サファリス「ピンポンパンポン!!みんな、危機は去ったぞ!!アンドロイドも鬼達ももういない!!外に出ても大丈夫だ!!ピンポンパンポン。」
時計台の魔物達「おいおい、ピンポンパンポンって、声を出して言うなよ。」
「ああ、疲れた。地獄ってあるんだな、今さら良いことしたって、天国には行けないよなあ。」
「確かに。魔物に生まれた時点で、地獄行きは決まっているからな。地獄行きは魔物の宿命だと思っていたが、あそこだけには行きたくない。」
「言える言える。でも、どうせ地獄行きは避けられないから、明日からまた俺は、弱い冒険者達をボコボコにして、追い剥ぎに精を出すことにするよ。」
「そうだな、未来より今だよな。魔物にネガティブは似合わない。」
一1カ月後一
デビルタウンの街並みは、デビル建設によって徐々に修復し始め、住人達は、仮住宅に住みながらも、普段通りの生活を取り戻しつつあった。魔王ミナは、魔王石で調べものをしていた。魔王石の表面に文字が現れた。
デビルpedia
月の輪熊の像・・・・ルシファーが持っているとされているが、天竺の地下にあるという説も。天竺の地下にある物置小屋に、月の輪熊の像がしまってあるのを目撃されているため。
天竺・・・・砂漠をさ迷い、行き倒れた三蔵法師の体に不思議な力が宿り、一夜にして三蔵法師が築き上げた伝説の街。
ルシファー・・・・地上に墜ちたサタンの空中都市を修復して住んでいたが、勇者プロミウス率いるパーティーに攻め込まれて倒された。その後、地獄で道路工事をしていたが、三途の川に地獄最強の男に投げ込まれ、蘇ったとされている。デビルタウンに三蔵法師率いるアンドロイド達が攻めて来たため、三蔵法師=ルシファー説が浮上した。
魔王・ミナ「さすがデビルpedia、調べるときりがないわ。」
デニムに白のカッターシャツ、赤いセーターを着た魔王の騎士隊長・ファージがやって来た。
ファージ「魔王様、ここにおられましたか。やはり、もう一度、天竺に行くつもりで?」
魔王・ミナ「うん。魔王石で調べたところ、月の輪熊の像は、天竺の地下の物置小屋に、あるかもしれないの。」
ファージ「物置小屋ですか。なんとまあ、雑な扱いですね。」
魔王・ミナ「今の天竺には、三蔵法師率いる戦闘用のアンドロイド達はもういないから、時計台で行きましょう。デビルタウンもまだ修復できてないし。」
ファージ「分かりました。じゃあ、何人かの魔王の騎士とサファリスだけ連れて行きましょう。」
魔王・ミナ「そうね。」
魔王・ミナとファージが話していると、スーツを着たキツネの顔に体が人間のキツネ男・エッグがやって来た。
エッグ「やあ、ミナさん。おっと、今は魔王様か。とんでもなく強い召喚獣がいるので、ちょっとどうかと思いまして。」
エッグは、召喚獣を紹介する派遣会社を個人でしている。ミナがよく使うガマガエルも、エッグからの紹介だ。エッグは、資料を何枚か魔王・ミナに見せた。
魔王・ミナ「キング・オブ・ワイルド?なんか凄そうね。」
エッグ「ガマは瞬殺タイプですが、こいつは、まあ、とにかくひたすら敵を殴るタイプでして。とにかく凄い剛腕です。しかもまだまだ成長中でして。今後、さらに強く進化すると思います。」
魔王・ミナ「面白そうね。いいわ、契約するわ。」
エッグ「ありがとうございます。ちょっとコストがかかりまして、1回呼び出すのにこれぐらいかかります。」
魔王・ミナ「えっこんなに?まあ、いいわ。いざというときのために、とりあえず契約しとくわ。」
エッグ「分かりました。じゃあ、こちらの方にサインをお願いします。」
魔王・ミナがサインををすると、エッグは一礼をして時計台から出て行った。
魔王・ミナ「天竺に行く前に、ちょっとグラスランドシティーに行って来るわ。街の修復具合と、あと、ちょっとシルビアさんが飲んだくれてるみたいだから、その様子を見に・・・・。」
ファージ「ああ、前魔王のケンイチさんのことでですね。あのしっかり者のシルビアさんが意外ですね。」
魔王・ミナ「元ヤンだけど、意外と繊細なところがあってね。じゃあ、明日、私はグラスランドシティーに行って来るから。天竺には一週間後に出発するから、準備をしといてね。」
ファージ「分かりました。」
ファージは時計台から出て準備に取りかかり、魔王・ミナは、再び魔王石で検索を始めた。




