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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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season 4 ルシファー(キャバクラサイド)

赤鬼の四次元ごみ袋に入れられた三蔵法師の首と、首のない体は、地獄の毒々しい青い池に放り投げられた。青い池の中には、他にも針山に突き刺せられた死者の労働者達や、鬼達に殴られすぎて、重症の死者の労働者達が、次から次へと放り込まれた。死者の労働者達は瞬く間に回復し、池から慌てて出た。いつまでも仕事をさぼって池の中にいると、巨大な毛ガニに体を切られて、ミンチにされるからだ。ミンチにされても、地獄では不死身なので、すく元に戻るのだが、毛ガニにミンチにされる様を味わいたくはない。三蔵法師も首と体がくっつき、池から出たが、自分もあの死者の労働者達のように、意味もなく鬼達に殴られたり、針山に突き落とされたりするのかと思うと、絶句し、絶望した。絶望することにより三蔵法師の意識は弱まり、ルシファーの意識が強くなった。


ルシファー「三蔵法師よ、生きてここから脱出したいのなら、意識を俺に託せ。」 


三蔵法師は、この地獄から脱出するために、ルシファーに意識を託した。


三蔵法師「分かったわ、あなたに意識を託すわ。」


ルシファーは、赤鬼2人を殴り倒し、デビルタウンまで飛んで行った。


ルシファー「あとは、このデビルタウンが無事に、地獄を脱出できるかどうかだな。それにしても、今日は、奴は休みのようだな。」


ルシファーこと三蔵法師は、デビルタウンに入ると、入り組んだ路地の中にある誰もいない空の住居の中に入り、デビルタウンが動き出すのを待った。


三蔵法師「ありがとう、あなたのおかげで地獄から脱出できそう。」


ルシファー「もう、お前は消えろ。」


三蔵法師「そんな・・・・満月じゃないのに、なぜルシファーの意識が弱まらないの?」


ルシファー「お前は、パスワードを言ってしまった。意識を俺に託すと。」


三蔵法師「パスワード?」


ルシファー「俺は、三途の川近くで道路工事をしたとき、地獄最強の男と闘うことになり、三途の川に放り投げられた。そして、肉体のない俺の魂は地球をさ迷い、たまたま、天竺の街道を一人で歩いていたお前を見つけ、お前の体内に入り込んだ。お前はアンドロイドだから、俺の魂はデータ化され、満月の日だけ現れるように設定された。しかし、データ化された俺の魂は、コンピューターウイルスとなり、お前がパスワードを言えば、お前の意識を乗っ取れるように設定したのさ。」


三蔵法師「うぅ・・・・私が消える・・・・。」


ルシファー「俺は、お前が三蔵法師に成り済ましているのも知っている。お前は三蔵法師でも何でもない、月から逃げて来た、本物の三蔵法師を敬愛するただのロボだ!!」


三蔵法師「いやああああ!!」


自称・三蔵法師を名乗る意識は消えて、ルシファーの意識だけとなった。


ルシファー「おっデビルタウンが動き出した!!いいぞ!!いいぞ!!」


ルシファーの思惑通り、デビルタウンは地獄の門を通り抜け、元の世界へと帰って行った。


ルシファー「デビルタウンの魔王達は、月の輪熊像がある場所の手がかりを求めて、まずは天竺に行くはずだ!!」

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