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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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season 4 魔王はそこにいる!!(魔王サイド)

ムカデバスは、少し速度が落ちながらも女達を背中に乗せて、細い一本道の崖道をスムーズに上っていた。魔物・人間の男達、ミナは、最初は走って崖道を上っていたが、しんどくなり、歩き始めた。


魔物・人間の男達「ハアッハアッハアッハアッこんなに走ったの、小学校のマラソン大会以来だぜ。」


「ゼエッゼエッ俺もだ。ムカデバスに乗せてもらいたいもんだぜ。」


「女はいいよなあ。次、もし生まれ変わるなら、絶対女がいい!!」


「男に生まれた時点で、人生負けだよなあ。」


「言える言える。女は事務処理とか楽な仕事につけるのに、男は力仕事とか工場とか、しんどい仕事にしかつけない。」


「あと営業とか外回りとかな。ゼエッゼエッ」


ファージ「お前達、グズグズ言ってないで走れ!!死にたいのか!!」


魔物・人間達がへばりながら歩いて、デビルタウンを目指していると、上空に時計台が現れ、時計台の底から出ている青色の半球水晶が、魔物・人間達を吸い込み始めた。


魔物・人間の男達「おお!!あれは時計台。やったあ!!これでとりあえず、デビルタウンに帰れる!!」






魔物・人間の男達、ムカデバスとそれに乗った女達は、時計台の1階ホールにいた。


時計台で待機していたおばちゃん、ブスな女達、魔物・人間達は絶賛した。


「お帰り!!あんた達、何か食べる?」


「チッ私も美人に生まれたかったわ!!」


「おお!!凄いぞ、お前ら!!見直したぜ。」


ミナが叫んだ。


ミナ「魔王様を、魔王様を向かえに行きましょう!!」


2階で気絶から目覚め、魔王石で時計台を操作していたサファリスが、叫んだ。


サファリス「魔王様?そこにいるんじゃないのか?魔王レーダーが動いていたから、時計台だけ動かして、迎えに来たんだが。」


ファージ「ミナさん、魔王様はそこにいる。」


ミナ「え?どこに?」


ファージは叫んだ。


ファージ「みんな、聞いてくれ!!先程、魔王様の継承が行われた。デビルタウン5代目の魔王様・ミナ様だ!!」


ミナ「ええ!?ファージさん、何を言ってるの?」


ファージ「さあ、ミナさん。先程、前魔王・ケンイチ様から貰った魔王石のネックレスをかけて、みんなに見せて下さい。」


ミナ「そ、そんな・・・・。」


サファリスが、2階から叫んだ。


サファリス「ミナさん、魔王レーダーを持ってるなら見せてくれ!!魔王様なしでは、地獄から脱出するわけにはいかない!!」


ファージ「あのネックレスは、前魔王・ケンイチさんが考案され作られた、新しい魔王レーダーです。あなたは、デビルタウンとグラスランドシティー両方を支配する魔王様になられたのです。」


ミナ「そんな・・・・いきなり・・・・。」


ファージ「大丈夫です。みんなでいい街にしていきましょう。あなた一人で抱え込むんじゃなくて、みんなで考えて、一人一人が出来ることをして、デビルタウンとグラスランドシティー、両方をいい街にしていきましょう!!」


ファージの言葉を聞いて、ミナは少し気分が楽になった。そして、ミナは、ケンイチから受け取ったネックレスを、スーツの右ポケットから出して、首にかけた。


魔物・人間達「おお!!魔王様!!新しい魔王様だ!!」


ブスな女達「美人はいいわね。」


男達「そりゃお前、ブスな魔王様なんて、俺の中にはないわ。」


「そうそう。ゴリラとか獣系は、ももええわ。」


魔王・人間達「魔王様!!ばんざい!!ばんざい!!」


サファリス「よし、魔王様確認OK !!みんな、デビルタウンに時計台をドッキングさせるぞ!!ちょっと揺れるかもしれないけど、気にするな!!」


時計台の底の半球水晶が、噴水広場近くの穴の開いた所に、スッポリとはまり、時計台はデビルタウンに着地した。


サファリス「うまい!!我ながら今のは、惚れ惚れする着地だ!!今の瞬間、俺はシリウス師匠を超えた!!よし、このまま、地獄の門をくぐって、とりあえずセニョール地方へ帰るぞ!!」


魔王・ミナは叫んだ。


魔王・ミナ「待って!!前魔王様を迎えに行きましょう!!」


サファリス「魔王様、地獄の門が閉まりかけています。残念ですが、前魔王様を迎えにはいけません!!デビルタウン、セニョール地方へ向け発進!!」


魔王・ミナ「そんな・・・・。」


ファージ「魔王様、あの人なら大丈夫です。きっとあの人は帰って来ます。あの人は、心も体も強いてすから。」


魔王・ミナ「・・・・・・・・。」


魔王・ミナは、以前、シリモチピカリを退治しに行ったときに、ケンイチが言った言葉を思い出した。


「俺を信じてくれ!!」


という言葉を。


デビルタウンは上空へと上昇し、地獄の門をくぐって、元の世界へと帰って行った。

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