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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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season 3 地獄のオーラ(地獄サイド)

魔王・ケンイチは与作に近づいた。


魔王・ケンイチ「とりあえず、ゴリラパンチ!!」


しかし、パンチを放とうとした瞬間、魔王・ケンイチの体は硬直し、ゴリラパンチを放つことができなかった。


与作「誰もがみんな、心に、自分だけの世界を持っている。俺は、その心の中にある自分だけの世界を、オーラに変えることができるようになった。そのオーラのことを地獄ここでは、"地獄のオーラ"と呼ぶ。俺の体から半径10メートル以内は、俺の世界。俺の地獄のオーラの中に今、お前はいる。」


魔王・ケンイチが周りを見渡すと、うっすらと赤いオーロラのような壁が、円状にできていた。


与作「俺の世界に殴り合いは存在しない。お前は俺を殴ることができないし、俺もお前を殴ることができない。俺の世界にあるのは、この目の前の温泉だけ。俺の世界では、この温泉に長く浸かっていられる者が勝者となる。俺の地獄のオーラの中に入ったお前は、この勝負を拒否することができない。」


魔王・ケンイチと与作の間に、濃い緑色の気持ち悪い池みたいな温泉が現れた。


魔王・ケンイチ「なんかヒルみたいなのが、いっぱいいそうだな、お前の温泉は気持ち悪い。入りたくない。」


与作「お前の体は、勝手に温泉に浸かり始める。俺は今まで、この勝負で負けたことがない!!俺に負けた瞬間から、お前は一生地獄ここの労働者だ!!」


魔王・ケンイチの足が勝手に温泉に向かって歩き出した。


魔王・ケンイチ「うおっまじか!!嫌だ、こんな汚い温泉なんかに浸かりたくない!!」


しかし、ケンイチは温泉の中をズブズブと歩いて入り、真ん中辺りで座って、肩まで浸かった。


魔王・ケンイチ「ああ、気持ちいい!!久し振りの湯船だ、ここんとこずっとシャワーだったからなあ。疲れがとれる!!」


魔物・人間達「魔王様と青鬼が、向かい合ったまま動かない!!いったい、何をしてるんだ!!」


地獄のオーラの外側にいる者達から見ると、二人はただ、向かい合って立っているだけにしか見えなかった。


ミナ「イナズマ・クナイ!!」


ミナは、与作に向かって電気をまとったクナイを投げたが、地獄のオーラに吸い込まれた。


青鬼の与作も、温泉の中に入ろうと右足を入れたが、すぐ温泉から出した。


与作「あつっ熱い!!お前、よくこんな熱いのに浸かれたなあ。」


与作は、もう一度、右足を温泉の中に入れたが、またすぐ出した。


与作「あつっ熱い!!これは熱すぎる!!」


魔王・ケンイチ「お前、何やってるんだよ!!さっさと湯船に浸かれよ、ちょうどいい湯加減だぞ。」


与作は、気合いを入れて、今度は左足を温泉の中に入れたが、すぐ出した。


与作「こんな熱い温泉、俺には無理だ!!俺の負けだ!!」


魔王・ケンイチ「はあ?まじか!!お前、この勝負で負けたことなかったんじゃないのか!!」


与作「いつもはもっと温いんだ!!俺の温泉は。もういい、不愉快だ!!さっさと温泉から上がって、とっとと地獄から出ていけ!!」


魔王・ケンイチ「そんなに怒るなよ。あ~あ、せっかく気持ち良かったのになあ。ところで、デビルタウンの女達はどこにいるんだ?」


与作「俺は、最高級のダッチワイフを明日までに作ると決心したんだ!!肉質のいい、永久に処女の感覚を味わえるダッチワイフを、お前のデビルタウンの女達で、明日までに作ると決めたんだ!!教えるわけにはいかない!!」


魔王・ケンイチ「いいだろう。じゃあ、俺はお前に、温泉対決第2戦を申し込む。ここは、お前の温泉だけしかない世界だからな。」


与作の右足が、勝手に温泉の中に入った。


与作「あつっ!!熱い熱い!!分かった分かった!!教えるから!!教えるから再戦を撤回してくれ!!女達は、ここから少し先にあるピラミッドの中だ!!」

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