表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
130/271

season 3 三蔵法師・謎の行動(魔王サイド)

魔王・ケンイチは、入口の扉を開けて外へ出て、シリウスとセナを担いだままサソリに乗った。


魔王・ケンイチ「急げ!!サソリども!!シリウス、セナ、しっかりしろ!!」


3匹のサソリ達は、金の砂漠を速足で進み、シリウスとセナは虫の息で、ぐったりとしていた。外は夜になり、空には満月が出ていた。


魔王・ケンイチ「クッ重い・・・・サソリども、シリウスとセナを頼む、落とすなよ!!」


残りの2匹のサソリが、魔王・ケンイチの乗っているサソリの両脇に並び、シリウスとセナを乗せた。満月により、魔王・ケンイチは人間になっていた。


魔王・ケンイチ「おお!!」


後方で、ルシファーの空中都市の廃墟が大爆発をし、凄い振動が伝わってきた。


魔王・ケンイチ「やはり、あのキュウリの置物は爆弾だったか。とりあえず、天竺に行って、シリウスとセナの手当をしないとな。ロボの街だから、病院とかあるのだろうか。」


なんとか天竺に着き、魔王ケンイチは、サソリから降りた。

 

魔王・ケンイチ「シリウス、セナ、待ってろ、すぐ戻って来るからな。」


半身火傷をしたシリウスとセナは、サソリの上で横になっていた。


シリウス「魔王様、すいません。」


セナ「魔王様、気をつけて。」


魔王・ケンイチ「気にするな。」


シリウスとセナは、かなり小さな声だった。魔王・ケンイチは、街の中に入ったが、アンドロイド達の姿は少なく、ごくわずかのキャバクラの店しか開いていなかった。魔王・ケンイチは少し歩いて、道沿いを歩いていた、板チョコのようなボディに頭と手と足が生えたアンドロイドに話しかけた。


魔王・ケンイチ「おい、ちょっと教えてくれ。病院はどこにあるんだ?」


板チョコ「病院?ないよ。」


魔王・ケンイチ「病院がないのか?じゃあ、ここにいる人間達は、怪我とかしたとき、どうしてるんだ?」


板チョコ「具合の悪くなった人間は、あの超高層寺の裏側にある池に放り込まれる。具合が悪くなく、元気で善人なのに放り込まれる人間もいる。全ては、三蔵法師様が決めている。」


魔王・ケンイチ「とにかく、ここには病院がないんだな、ありがとう。」


魔王・ケンイチは、急いでシリウスとセナの元に戻ろうとしたとき、どこかから呼ぶ声が聞こえた。


「ケンイチ!!ケンイチ!!ここだ、お前の右肩だ。」 


自分の右肩を見ると、小さな緑のおじさん・ナオキチが立っていた。


魔王・ケンイチ「おお!!ナオキチさん、久しぶりだな。」


ナオキチ「ケンイチ、緊急受信速報だ!!デビルタウンに、三蔵法師率いるアンドロイド達が攻め込んで来ているぞ!!」


魔王ケンイチ「なに?何で三蔵法師が?」


ナオキチ「さあな。とにかく、デビルタウンへ急げ!!」


魔王・ケンイチ「分かった。それで、今日の天竺は静かなのか。こんなことなら、ルシファーの廃墟から、直接デビルタウンへ帰っとけば良かった。」


魔王・ケンイチは、天竺の入口まで走り、サソリに乗った。


魔王・ケンイチ「すまん。シリウス、セナ、天竺には病院がないみたいだ、今からデビルタウンに戻るから、それまで頑張ってくれ!!」


シリウス「魔王様、お気遣いなく。」


セナ「はい、気にしないで下さい。」


二人とも、弱々しい小さな声で答えた。


魔王・ケンイチ「サソリども!!デビルタウンまで急げ!!何度も言うが、くれぐれも、シリウスとセナを落とすなよ!!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ