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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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season 3 廃墟での死闘!!(魔王サイド)

魔王・ケンイチ、シリウス、セナの3人は、それぞれ巨大なサソリに乗って、ルシファーの空中都市の廃墟に向かった。夕暮れ時になり、砂漠は涼しく、薄暗くなっていた。


シリウス「魔王様、今日は満月です。」


魔王・ケンイチ「それは、ルシファーと闘うには都合がいい。」


セナ「魔王様、たぶん、あれでしょう。」


紫色のドームのような形をした建物が見えた。近づくと、所々に入ったヒビを修復した痕があり、建物の周りを囲むように、大きなキュウリの置物が立ててあった。


シリウス「ルシファーは、キュウリが好きなんですかね?」


魔王・ケンイチ「さあな。意外とベジタリアンなのかもしれん。」


セナ「草食男子ってやつじゃないですか?」


3人はサソリから降りて扉を開け、中へ入った。中に入ると、大広間があり、カッパのアンドロイド、カッパ太郎がリュックを背負って立っていた。


カッパ太郎「よく来たな、魔王、俺がルシファーだ。お前らをキュウリと一緒に今から、漬物にしてやる!!」


ズババババババン!!


カッパ太郎は上半身がショートし、足はフラフラで、今にもスクラップ寸前だった。


シリウス「嘘つけ!!お前はルシファーじゃないだろ!!壊れかけのカッパロボだろ!!」


カッパ太郎「フフフフッさすが悪魔だな、私の正体を一目で暴くとは。」


セナ「いやあ、誰だって分かるだろ、体から黒い煙が出てるし。」


カッパ太郎「このクソ悪魔共め!!ここがお前達の墓場だ、いくぞ!!キュウリミサイル!!」


カッパ太郎は、リュックから何個かキュウリを取り出し、魔王・ケンイチ達に向かって投げた。が、全然違う方向に飛んで、地面に落ちて爆発した。ものすごい爆風がたちこもった。


魔王・ケンイチ「威力は凄いが、ノーコンだから大丈夫だな。」


パパパパン!!


カッパ太郎「ちくしょう!!この体さえまともなら、お前らごとき楽勝なのに。」


カッパ太郎が膝まずいて嘆いていると、入口の扉から、巨大な太った猿と、キントンに乗った痩せこけた豚のアンドロイドが入って来た。


猿丸「じいさん、待たせたな。」


豚八「じいさん、もういい。後は俺達に任せて休んでろ。」


カッパ太郎「おお、待っていたぞ。お前達!!」


猿丸は、小剣を2本腰から抜いて、二刀流で魔王・ケンイチ達に向かって走って来た。豚八もキントンに乗って、ヌンチャクを振り回しながら走って来た。


シリウス「ブラックファイア!!」


シリウスは魔法を唱えたが、何も起こらなかった。


カッパ太郎「ハハハハッ魔王に魔法使いの仲間はつきもの、この大広間は、魔法を封印する結界を張っている。喰らえ!!キュウリストレート!!」


豚八「グワア!!」


カッパ太郎の投げたキュウリが、豚八に当たり爆発した。豚八とキントンは真っ黒に焦げて、スクラップ状態になった。


カッパ太郎「おのれ、お前ら絶対に許さん!!私の大切な同志を、よくもこんなめにあわせやがって!!」


セナ「おいおい、お前がやったんだろ。」


猿丸「喰らえ!!回転猿斬り!!」


猿丸は、シリウスに斬りかかった。シリウスは、すんなりかわした。


カッパ太郎「猿丸、援護する。」


猿丸「いや、援護はいい。大丈夫だ!!」


カッパ太郎「遠慮するな、キュウリシュート!!」


猿丸「ギャアアア!!」


魔王・ケンイチ「うおっまじか!!」


セナ「グワアッ!!」


シリウス「ヌオッ」


カッパ太郎の投げたキュウリが猿丸に当たり、猿丸は真っ黒に焦げてスクラップ状態になった。魔王・ケンイチ達も爆風に巻き込まれ、魔王・ケンイチは少し離れていたため、かすり傷程度で済んだが、セナとシリウスは、それぞれ体半分に火傷を負った。


カッパ太郎「おのれ、貴様ら絶対に許さん!!猿丸まで、こんな酷い目にあわすとは。」


魔王・ケンイチ「お前ら、大丈夫か!!あのカッパ野郎、仲間もろとも吹き飛ばすとは。」


魔王・ケンイチは、倒れているセナとシリウスの元に走り寄った。


カッパ太郎「ハハハハッざまあみろ、ゴリラ、お前も死ね!!」


カッパ太郎は、魔王・ケンイチに向かってキュウリを投げようとした。

ズババババババババン!!


今までにない物凄い音が、カッパ太郎の体からした。


カッパ太郎「ギャアアアア!!」


カッパ太郎は、持っているキュウリを落とし、キュウリが爆発した。カッパ太郎の体はぶっ飛び、首が外れて飛んで、魔王・ケンイチのところに転がってきた。


カッパ太郎「さすがだな、魔王。しかし、この空中都市の回りには既に爆弾を仕掛けてある。その爆弾のスイッチは、私の頭の中、私の意志だ。死ね、魔王!!」


魔王・ケンイチ「爆弾て、あの外に置いてあったキュウリの置物のことか?」


カッパ太郎「フフフフッハハハハッアッハハハハ!!」


カッパ太郎は笑うだけで、何も答えなかった。


魔王・ケンイチは、シリウスとセナを両肩に担いで、入口の扉へと走った。

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