season 2 さらば!!魔王レイコ(魔王・勇者・キャバクラ・オールサイド)
魔王レイコ「明るいわね、ブラックホールの中って、暗闇かと思ってたけど、実は明るかったんだ。」
どこからともなく、海王の声が聞こえてきた。
海王「ブラックホールの中が明るいんじゃない、お前自身が光ってるんだ!!」
魔王レイコは立ち止まり、手や足、腹部を見回した。
魔王レイコ「ほんとだ、私が光ってる!!」
海王「さすが魔王だな、このブラックホールに潜入してくるとは。しかし、お前は生きてここから出られないぞ、俺の心臓である特異点に着くまでに、粉々になってしまうだろう、女だから何とかしてやりたいが、ブラックホールから出ることはできない。」
魔王レイコ「魔王は、デビルタウンの人々を守る義務があるわ、デビルタウンが無事なら、私の勝ちよ。」
海王「いいだろう、そこからあと少しで特異点だ、お前の力を見せてもらおう!!」
魔王レイコは少し歩くと、宇宙が見える黒い穴が見えた。
魔王レイコ「たぶん、これが海王の心臓、特異点ね。」
海王「よくここまでたどり着いたな、そうだ、それが俺の心臓だ、神ですらここまで来れないのに。しかし、その心臓に触れれば、お前も俺と一緒に消滅してしまうぞ。」
魔王レイコ「触れようと触れまいと、どうせ死ぬんでしょ、あ~あ、もっとやりたいこととかいっぱいあったんだけどなあ。」
海王「俺の心臓に触らずに、このブラックホールの中で一生過ごすというのはどうだ?俺の意識の中で生きるということになるが。」
魔王レイコ「嫌よ、あなたの意識の中で生きるぐらいなら、死んだ方がまし。話の続きは、あの世で地獄の鬼にでも聞いてもらってちょうだい。」
海王「ちょ、待て待て、お前はこんな死に方でいいのか?こんな死に方で納得できるのか?うわああああ!!」
魔王レイコは目をつぶり、海王の心臓、黒い宇宙が見える穴に手を突っ込んだ。
海王のブラックホールは、かなり眩しい光を放って空から消滅した。ケンイチ、デビルタウンの闘った魔物達、シャチ、サメ人間の海人達は、あまりの光の眩しさに思わず目をつぶった。少しして、おそるおそるケンイチは目をあけると、澄み渡った青い空が見えた。ブラックホールに引きずり込まれそうになって、宙に浮いていたデビルタウンは、いつも通りの場所に定着していた。しかし、魔王レイコと海王の姿はなかった。満月も消え、ケンイチはゴリラの姿に戻っていた。
ケンイチ「ウオオオオ!!」
ケンイチは雄叫びをあげて、海人達に殴りかかった。
シャチ・ショージ「なんだ、こいつは。この状況で普通、殴ってくるか?頭おかしいんじゃないのか!!」
ケンイチ「まだ闘いは終っていない、いや、むしろこれからだ、いくぞ!!」
ケンイチは、何人かの海人達を殴り倒した。海王と魔王レイコがいなくなったため、魔物達と海人達は戦意喪失し、ケンイチ一人だけが元気だった。それでもケンイチは、無抵抗の海人達を何人か殴り倒した。
シャーク・サトウ「おい、ゴリラの兄さん、空気を読めよ、もう闘いは終わりだ、俺達はデビルマリンタウンへ帰るよ。グワッ」
ケンイチは、シャーク・サトウを殴り倒した。
シャーク・マルコ「分かった分かった、俺達の負けだ、もうデビルタウンに攻めてきたりしないから、勘弁してくれ。グワッ」
ケンイチは、シャーク・マルコを殴り倒した。
シャチ・ショージ「ダメだ、こいつは俺達全員を殴り倒すつもりだ、みんな、渦の中へ飛び込め!!デビルマリンタウンへ向け、発進!!」
シャチ・ショージは魔法を唱え、巨大な渦を自分の地面の周りに出現させた。
海人達は、倒れている海人達を渦の中へ放り込み、逃げるように渦の中へ飛び込んで、デビルマリンタウンへ帰って行った。




