season 2 最期のカクテル(魔王・勇者・キャバクラ・オールサイド)
シャチ・ショージ「まさか本物の海王様だったとは。あれはやばい、海王様の本気モードだ!!」
シャーク・マルコ「避難しよう、デビルマリンタウンに向け発進!!」
シャーク・マルコは魔法を唱え、足元に渦潮ができたが、その場から移動をすることが出来なかった。
シャーク・マルコ「デビルマリンタウンに移動できない!!」
シャチ・ショージ「俺達はもう、海王様のシュヴァルツシルト半径内だ!!もう脱出できない!!吸い込まれるのを待つだけだ!!」
シャーク・マルコ「吸い込まれたらどうなるんだ?死ぬのか?」
シャチ・ショージ「分からない・・・・俺達は、海王様の本気モードを、遠く離れた所でしか見たことがないからなあ。吸い込まれた街がその後どうなるかなんて、想像もつかない。」
デビルタウンは少しずつ、空にできた海王のブラックホールへと引きずり込まれていた。
メグミ「キミカさん、魔法が効かないみたいですよ!!早く避難しとけば、こんなことにならなかったのに!!」
メグミは、キミカに怒りながらも不安で憂鬱な表情になっていた。
キミカ「ごめん・・・・まさか、こんなことになるなんて。」
シリウスは、時計台からブラックホールに覆われた空を見上げた。
「このまま何もせず、見ているだけでは事態は変わらない・・・・どうせ死ぬなら、最期に強きなレイコさんでも見てみるか、冥土の土産に。どんな人になるのか楽しみだ、フフフッ。星の光はスターライト、デスノートは夜神ライト、気分がよろしいオールライト、満月カモン!!」
シリウスが魔法を唱えると、薄暗い空の向こう側に満月が現れた。
魔王レイコ「まんげつ・・・・。」
ケンイチ「まんげつ・・・・か。」
ユキナ「まんげつ?」
レイコは背が伸びて青い髪になり、ケンイチはゴリラから魔王と呼ばれる人間に、ユキナは下半身が脚になり、人魚から人間になった。
魔王レイコ「とうとうこの日が来たわね、子供の頃から何度も、この光景の夢を見ていたわ。」
ケンイチ「クソッ羽根アリの羽根が壊れてる、そこの騎士、俺の背中の羽根をとってくれ。」
ケンイチは、魔王レイコの側にいる一人の魔王の騎士に頼んだ。
ユキナ「わっ久しぶりに人間になれた!!ちょっとスカートを履いてみよう。」
ユキナは、再びシリウスの古着屋に入っていった。
キミカ「うわっレイコが凄いことになってる!!」
メグミ「なんか・・・・魔王っぽくなってますね、あのレイコさんなら、なんとかしてくれるかも。」
シリウス「おお!!魔王様らしくなった、なるほど、ポチが気に入るわけだ。」
魔王レイコ「へえ、ケンイチさんって人間だったんだ、なかなか男前じゃない。」
ケンイチ「お前があのレイコなのか?悪くはないが・・・・どちらかといえば、変身前のほうが話しやすいというか・・・・。」
魔王レイコ「ハハハハッ男的にはそうよね、守ってあげたいと思う女の子の方がいいわよね。」
魔王レイコは、パチンと指をならすと、どこからともなく若い黒服が、黄色のカクテルを持って現れた。
黒服「レイコ様、最期のカクテル、アビュース・オブ・パワーです。これを飲んで海王のブラックホールの中に入り、特異点に触れて下さい、特異点が海王の心臓です。」
魔王レイコ「分かったわ、スターダスト・エスカレーター!!」
魔王レイコは魔法を唱え、海王のブラックホールへと続く、キラキラと光り輝く星屑のエスカレーターを架けた。そして、それに乗り、ブラックホールへと向かった。ケンイチもそのエスカレーターに乗ろうと足をかけたが、足が透き通り、乗ることができなかった。
黒服「そのエスカレーターは、レイコ様しか乗ることができません。」
そう言うと、黒服はどこかへと消え去った。
キミカ「レイコが空へと登って行くわ、これが言っていたカクテルの魔法ね。」
メグミ「もしかしたら、もう会えないのかも。」
キミカ「まさか、きっとすぐ戻って来るわよ、なんてったって魔王だもの。」
魔王レイコは、海王のブラックホール内部へと入って行った。




