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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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season 2 女の勘(魔王サイド)

魔王レイコとキミカは、昼過ぎに、卓球ができるデビルタウンのカフェ・魔女の卓球便で、コーヒーとショートケーキを食べながら話をしていた。


キミカ「まさか、レイコが魔王になるなんて。凄いわね。で、レイコって噂で聞いたんたけど、月人病(つきびとびょう)なの?」


レイコ「はい。満月になると、容姿と性格が変わるんです。」


キミカ「いつからなの?」


レイコ「あれは、小学校3年のとき、確かキミカさん達と神社で、かくれんぼをしてたときです。」


キミカ「レイコが見つからなくて、みんな、レイコはもう、とっくに家に帰ったものと思って、レイコだけ神社に置いて帰った事件のとき?」


レイコ「はい、私は神社にあった倉庫の中に隠れてて、そのまま寝てしまったんです、気がついたら夜になってて。で、慌てて神社から帰ろうとしたんですが、どこを捜しても、下の道に降りる階段がないんです。」


キミカ「そうそう、レイコを探しに行ったみんなが言ってた、神社に行く階段がないから、神社に行けないって。」


レイコ「その日は満月で、夜は明るい方だったんだけど、神社だから恐くて。」


キミカ「確かに、夜の神社は恐いわねえ。」


レイコ「で、恐いから暗い神社の方を見ずに、明るい満月の方だけ見て、恐くない、恐くないって心の中で念じ続けたら、強気な自分が出てきたんです、それから満月を見ると、強気な自分になるようになり、カクテルの魔法が使えるようになったんてす。」


キミカ「カクテルの魔法?ハハッなにそれ。ちょっとやってみて。」


レイコ「じゃあ、今度、満月のときに。」


キミカ「ああ、そうか。普段はできないんだよね。あのときは、レイコは神社の神様に拐われたと思って、みんな、諦めてたからね。もう、レイコは帰って来ないのかと思ってた。で、どうやって帰って来たの?」


レイコ「カクテルの魔法で、空に星屑の橋を架けて。」


キミカ「なにそれ?そんな格好いい魔法が使えるの?でも、昔、レイコみたいに神社から帰れなくなった人がいて、その人もレイコみたいに、なんか特殊な魔法が使えるようになって帰って来たらしいわよ、今は月にいるみたい。」


レイコ「月にいる人達は、どうやって行ったんですか?」


キミカ「聞いた話なんだけど、隣のレムリア大陸の果てにいる、シャカに頼めば行けるみたいよ、お金がめちゃくちゃかかるらしいけど。」


レイコ「シャカって神様みたいな感じですか?」


キミカ「さあ、それは私も分からない、でも、神様ならお金は取らないと思うから、魔法使いの人間じゃないの?これは私の推測だけど。」


レイコ「なるほど。さすがキミカさん、なかなか鋭いですね。」


キミカ「地獄の沙汰も金次第とかいうから、神様かもしれないけど。そういえば、デビルタウンって月まで行ける船って聞いたんたけど本当なの?」


レイコ「らしいんですけど、今はまだ無理みたいてす。いろいろと問題があって。」


キミカ「そうなんだ、私が生きてる間には、デビルタウンで月には行けそうにないわね。」


レイコ「う~ん、どうですかねえ。」


キミカ「レイコは、月に月人病を治しに行きたいの?」


レイコ「そうですね、月には行ってみたいと思うんですが、たぶん、行けない気がします。」


キミカ「なんで?あなたは魔王なんだから、その気になれば月ぐらい行けるわよ。」


レイコ「う~ん、なんて言うのか、女の勘です。」


キミカ「なるほど。」


そうこう話をしていると、エルフのメグミが遅れてやって来た。

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