season 2 海王の自信(キャバクラサイド)
ユキナ「キャアアッゴキブリ!!」
ユキナは悲鳴をあげ、ゴキブリを手拭きしぼりで叩き落とした。
ゴキブリ「グワッ」
さらにユキナは、床に落ちたゴキブリを手拭きしぼりで執拗に叩き、ゴキブリは潰れて死んだ。
海王「バカな奴よ、よりによって、ゴキブリに変身するとは。」
隣の席のカオルが叫んでいた。
カオル「イワガニが、ナイロン袋をハサミで破って逃げようとしているわ!!」
逃げ出した数匹のイワガニが、海王の所にやって来て、海王をハサミで攻撃し始めた。
イワガニ「死ね、海王!!」
海王「な、ユキナ。こいつらも海の英雄だっただろ。」
海王は、攻撃を軽くかわしながらユキナに話しかけた。
ユキナ「よく分かんない、蟹がタツノオトシゴを捕まえて食べようとしてるようにしか、見えないんだけど。」
カオル「逃がさないわよ、明日の昼ごはんのおかず達。」
カオルは、テントウムシの昆虫人の客と、イワガニを獲り始めた。
シャチ・ヤマサキとシャーク・サトウも海王を攻撃していたイワガニを全て獲り、隣の席のカオルの所に持って行った。カオルは、店のキッチンの流し場にある洗い桶に水を貯め、その中にイワガニを入れた。カオルが帰る頃には、イワガニはおらず、洗い桶の中は水だけになっていた。
ユキナ「ねえ、海王様。英雄達は元の姿にすぐには戻れないの?」
海王「変身すると、1時間は元の姿に戻れない、ピンチになっても戻れないから、なるべく変身はしない方がいい。」
ユキナ「海王様も、タツノオトシゴに変身してるんでしょ?本当の姿って、どんな感じなの?」
海王「俺の本当の姿は暗闇だ、人生と同じように一寸先は闇っていうような感じだ。」
ユキナ「なにそれ?よく分かんない。」
シャチ・ヤマサキ「知らない方がいいこともある。」
シャーク・サトウ「そうそう、海王様の右に出るものはいないってことだよ。」
ユキナ「ふうううん。」
海王「そうだ、ユキナ。今度、同伴がてらデビルタウンに行かないか?どんな所か俺も下見したいし。」
ユキナ(デビルタウンには行ってみたいけど、海王と一緒は嫌だなあ、でも、お洒落なカフェや服の店が、いっぱいあるらしいし。迷うなあ。)
シャチ・ヤマサキ「待ってください、海王様!!私のシャチ軍団がデビルタウンを制覇して来ますから。下見は必要ないです!!」
海王「軽くユキナとデートだよ。」
シャチ・ヤマサキ「では、我々シャチ軍団も同行します、海王様に何かあってはいけませんから。」
海王「ヤマサキ、大丈夫だって。」
シャチ・ヤマサキ「ダメです、離れて同行しますから、ユキナさんとのデートを楽しんで下さい。」
ユキナ(私が行くの前提かよ、なんか断りにくくなってきたなあ。)
海王「なんでもユキナの欲しい物を買ってやるよ、どうせ、デビルタウンは占拠するつもりだし、いずれは、デビルタウンはユキナのものだ。」
ユキナ「じゃあ、海王様に美味しいものを奢ってもらおうかな。」
海王「いいとも!!」
ユキナ(海王とデートか、嫌だなあ。まあ、その日だけだし、お金のためよ、お金、お金。)
海王は、ユキナとの同伴デートを約束をし、上機嫌で帰って行った。




