2人の決意(勇者サイド)
勇者ケンイチは、宿屋に帰り、ベッドで横になっていた。魔王に殴られて、体中が痛む。
しばらくして、物音で、隣の部屋のセイジが帰って来たのが分かった。
トントン!!
ケンイチの部屋のドアをノックする音がした、たぶんセイジだ。
ケンイチ「はい、どうぞ。」
やはり、セイジだった。セイジは、ケンイチのそばに近寄った。
セイジ「ケンイチ、俺は強くなりたい!!明日からは心を入れ換えて、魔物と闘うよ。もう、お前には頼らない!!」
ケンイチは嬉しかった。楽して勝ちたい、楽して稼ぎたい、努力が嫌いとかしか言わないセイジが、努力して強くなろうとしている。ケンイチは、感動した。
ケンイチ「セイジ、何があったかしらないが、俺は嬉しいぜ、お前だけでなく、俺も強くならないとな、魔王を軽く倒せるぐらいに。」
セイジ「ああ、そうだな。」
ケンイチ「明日は、アスパラ山に行くぞ。」
セイジ「マジか、あの武者修行で有名な山だな。魔法使いは雇っているのか?」
ケンイチ「ああ、行きと帰りの送り迎えだけしてくれるそうだ。」
セイジ「そうか、じゃあ、明日に備えてゆっくり休まないとな、じゃあな。」
ケンイチ「おう。」
セイジは、ケンイチの部屋から出ていき、自分の部屋へ。
ケンイチ「今日は、なんて素晴らしい日だ、まだ体は痛むが、ゆっくり眠れそうだ。」
ケンイチは、目を閉じたが少しして、隣のセイジの部屋から女の声が聞こえた。
女「はじめまして、ミサキといいます、よろしくお願いします。
セイジ「こちらこそ。」
女「お兄さんイケメンね、今日は私、はりきっちゃうわ。」
セイジ「俺もだよ、ミサキちゃん。」
ケンイチ「あの野郎、デリヘル呼びやがった!!感動した俺がバカだったぜ!!」
セイジ「隣の部屋にゴリラがいるから、あんまり大きな声出さないでね。」
ミサキ「了解です。」
セイジ「うおおお!!最高だぜ、ミサキちゃん!!」
ケンイチ「お前の声が1番でかいんだよ!!」
その夜、ケンイチはあまり眠れなかった。




