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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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season 2 帰還(勇者サイド)

ウメオカは、ケンイチに勇者ソーダと書かれた缶ジュースを渡した。


ケンイチ「ありがとうございます。」


ケンイチは、さっそく勇者ソーダを飲んだが、普通のソーダと変わらなかった。


所長・勇者サカモト「ウメオカさん、さっそくですが、今日から時給を上げさせてもらいます、今まで知らないとはいえ、こんなに安く雇ってすいませんでした。」


ウメオカ「いいのよ、私はもう闘いから退いて、普通のパートのおばちゃんなんだから。」


所長・勇者サカモト「いやいや、だとしても時給は上げさせて下さい。」


ケンイチ「よかったですね、ウメオカさん。ところで、三途の川に行きたいんだけど、どう行けばいいんですか?」


ウメオカ「あなた、勇者ソーダ飲んだから、1時間ぐらいなら初級魔法が使えるわよ、魔法で行けば?」


ケンイチ「え?このソーダを飲むと、初級魔法が使えるようになるんですか?よし、やってみよう。サンダー!!」


ケンイチは、初級の電気系の魔法を唱えたが、なにも起こらなかった。


ケンイチ「ダメか、ファイアボール!!」


同じく初級の火系の魔法を唱えたが、なにも起こらなかった。

ウメオカ「どうやら、あなたは筋金入りのゴリラのようね、じゃなかった、戦士のようね。魔法は一切使えない、いいじゃない、男らしくて。」


ケンイチ「せっかく、魔法使いになれると思ったのに。」


ウメオカ「じゃあ、私が三途の川まで送ってあげるわ。サカモトさん、ちょっと出かけて来ます、どうせ暇だし。」

所長・勇者サカモト「分かりました、店番は私がしておきます、気をつけて。」


ウメオカ「では、三途の川までレッツラゴー!!」


ウメオカが魔法を唱え、ケンイチとウメオカは三途の川の住宅地に着いた。花のツボミのようないくつもの建物と、蜘蛛の巣のような白い入りくんだ道が、三途の川の上にあり、隣の広いもう一つの三途の川には、どんちゃん騒ぎをしている屋形船が流れていた。その屋形船に向かって、一人の勇者のおばさんが、青い建物の前の道から叫んでいた。


おばさん「タケト、三途の川に飛び込んで!!タケト!!お願い、三途の川に飛び込んで!!」


ウメオカ「あの人の息子さん?が、あの屋形船に乗ってるみたいね。じゃあね、ゴリラのお兄さん。」


ケンイチ「はい、送ってもらってありがとうございます、では。」


ケンイチは、三途の川に飛び込んで少し潜ると、荒れ果てたグラスランドシティーにいた。

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