season 2 パートのおばちゃん(勇者サイド)
所長・勇者サカモト「ミラクル肥料だ!!」
ケンイチの足元にあった1本のオオバコが、ケンイチの背丈ぐらいの大きさになった。
所長・勇者サカモト「おい、雑草、そのゴリラをお前のその葉で巻きつけろ!!」
雑草・オオバコ「おいおい、こんなに大きくなったら道の邪魔とか言われて、刈られてしまう。ったく、これだから農協職員はよ。」
しぶしぶ雑草・オオバコは、ケンイチに巻きついた。
所長・勇者サカモト「ハハハハッどうだゴリラ、動けまい。この農協の剣で、お前を一刀両断してやる。」
ウメオカ「サカモトさん、もう、やめといた方が。」
所長・勇者サカモト「黙れババア、見たか、俺の圧勝だ!!冥土の土産に教えてやろう、俺は来年、勇者の村の村長選挙に出る、そして村長になった暁には、俺は、勇者の村を勇者の町に昇格させ、行く行くは、勇者都市にするつもりだ!!死ね、ゴリラ野郎!!」
サカモトは、ケンイチに向かって農協の剣を振り上げた。
ケンイチ「ゴリラ掌底!!」
所長・勇者サカモト「グハッ」
ケンイチは、掌底で所長・勇者サカモトの胸辺りを軽く叩いて吹っ飛ばした。
所長・勇者サカモト「なぜだ、なぜお前は動けるんだ、雑草に巻きつかれているのに。」
雑草・オオバコ「軽く巻きついているだけだ、動けないようにしろとは言われてない。」
雑草・オオバコは、ケンイチに巻きつけている葉を引っ込めた。
所長・勇者サカモト「ちくしょう!!農協流し斬り!!」
所長・勇者サカモトは、ケンイチに斬りかかったが、ケンイチは軽くかわして、サカモトの剣を握っている両手首に手刀打ちをした。サカモトは、農協の剣を地面に落とした。
所長・勇者サカモト「いてええ。」
サカモトは、剣を拾おうとしたが、手が痺れて拾えなかった。
ケンイチ「もうやめよう。」
ウメオカ「そうよ、もうやめましょう、サカモトさん。ついでに村長選に出るのもやめましょう、あなたは落選するわ。勇者の町なんかにしなくても、勇者の村で充分。それに、あなたは村長になれる器じゃないわ。」
雑草・オオバコ「そうだぜ、サカモトさん。雑草の俺が言うのもなんだが、あんたは人の気持ちが分かってない、自己中すぎる、それに勇者として弱すぎる。」
所長・勇者サカモト「黙れ、お前ら!!好き勝手なこと言いやがって。」
サカモトは、事務所の農協職員を呼びに行こうとした。
ウメオカ「ファイアウォール・ハイト!!」
ウメオカは、魔法を唱えて、かなり高い火の壁でサカモトの行く手を阻んだ。
所長・勇者サカモト「な、これは、かなりの上級魔法!!」
雑草・オオバコ「ウメオカさんは、昔、空中都市のサタンを倒したときの勇者パーティーの一人だったんだぜ、今はパートのおばちゃんだけど、本気を出せば、お前なんか一撃だぜ。」
所長・勇者サカモト「もしや、あなたは"炎の民子では?すいません、今までの失礼な発言、誠に申し訳ありません。」
サカモトは、その場に土下座をした。
ケンイチ「"炎の民子"って?」
雑草・オオバコ「ウメオカさんの名前が"たみこ"で、勇者の村でナンバーワンの火の魔法使い。で、闘い始めると火の魔法を使いっぱなしで敵が燃え尽きるまで火が消えることがない、"山火事たみこ"とも呼ばれている。」
ケンイチ「実は凄い人だったんだ。」
雑草・オオバコ「そう、まさか農協でパートのレジをしてるとは。前から似てるなあ、とは思ってたんだ。」
ウメオカ「ちょっと、その呼び方やめてよ、恥ずかしいわ、たみこって、なんか昔の人みたいじゃない。」
ケンイチ「いやいや、素敵な名前だと思います。」
ウメオカ「本当?じゃあ、ゴリラのお兄さんにジュースを奢ってあげる。」




