season 2 仏山の変(勇者サイド)
仏は、ケンイチを勇者の村へ転送すると、仰向けに寝てまた元の緑の山に戻った。それからしばらくして、ノブナガ一行が、仏山に到着した。
ノブナガ「よし、火を放て!!」
サムライ達は、火矢を放ち、仏山を燃やし始めた。
仏「アツッ熱い、やめてくれ!!」
仏は叫んだ。
ノブナガ「ハハハハッおい、みんな聞こえたか?仏が泣きわめいているぞ、もし、コイツが神というのなら、熱いなどど叫んだりしないはずだ!!コイツも所詮、魔物の一種だ!!遠慮するな、もっと燃やせ!!焼き尽くせ!!」
サムライ達「おお!!」
サムライ達は、どんどん火矢を放った。
仏「神様だって、熱いものは熱い!!この罰当たりが!!今に酷い目に会うぞ。」
ノブナガ「たわけ!!燃えてろ、この年中寝たきり仏が!!」
サムライ1「ノブナガ様、反対側からも火が回り、火に取り囲まれています!!」
ノブナガ「なに!!反対側には火を放っていないはずだ、風も吹いてないし、火が回るのが早すぎる!!」
仏「ほれ見たことか、仏を燃やそうとして、自分は只で済むと思ったか、愚か者め!!焼け死ぬがよい。」
サムライ達は叫んだ。
「やっぱり、仏を燃やしてはいけなかったんだ!!」
「やっぱりノブナガ様はバカだ、アホすぎる、俺はこんな死にかた嫌だ!!」
ノブナガ「お前ら黙れ、それでもサムライか!!自分のしたことに後悔するな!!」
ノブナガは馬から降り、胸元から扇を取り出して能を舞った。
ノブナガ「にんげん~50ねん~」
サムライ達は叫んだ。
「ふざけるな!!こんな時に呑気に能なんか舞いやがって!!」
「お前が仏山を燃やせと言ったんだろうが!!誰が好き好んで、仏を燃やしたりするんだ、この大バカ野郎!!」
「サムライだって、後悔するわ!!」
サムライ達は、能を舞っているノブナガに襲いかかり、ボコボコに殴って袋叩きにした。
ノブナガ「お前ら、やめろ!!主人に向かって何をするんだ!!」
サムライ1「お前なんかもう、主人じゃねえ!!」
こうして、ノブナガとサムライ達は、火に巻き込まれて焼け死んだ。仏山は、1週間ほど燃え続けてようやく鎮火したが、木々は燃え尽き、真っ黒になった。
仏「ゴホッゴホッもう少し寝てから、病院に行こう。」
ケンイチは、勇者の村の農場に着いた。巨大なピラミッド型のビニルハウスがあり、かなり多くの勇者が農業をしていた。ケンイチは、ピラミッド型のビニルハウスの中に入り、農作業をしている若い男の勇者に話しかけた。
ケンイチ「すいません、街の種を買いに来たんてすが。」
若い男「ああ、街の種ですね、ここから真っ直ぐ進んでもらうと扉があるんですが、その扉の中に入ると勇者農協があります。で、勇者農協の売店で街の種が売ってるんで、後はそこで聞いてみて下さい。」
ケンイチ「分かりました、ありがとうございます。」
ケンイチは、3キロほど歩いてその扉にたどり着き、勇者農協へと入って行った。




