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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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season 2 月とデビルタウン(魔王サイド)

レイコが魔王となり、エロい店ばかりだったデビルタウンは、女子向けの服屋や、癒しのカフェ"魔物カフェ"などの店が増えた。また、図書館やファミレス、カフェ、漫画喫茶もでき、街の壁の色はピンク色に塗り替え、かわいい感じの街になった。シリウスは喜び、女子の服を買い漁った。魔王レイコを倒すため乗り込んで来た男臭い冒険者達は、この街に入ると拍子抜けしてしまった。


魔王レイコはポチに乗り、シリウス、セナ、ダルタニャンと街の広場にある時計台に向かっていた。


「あの人が魔王様?可愛い。」


街を歩いていた女子達が口々に叫んだ。

サキュパスのカナとサオリが、魔王レイコに話しかけた。


カナ「魔王様、まだ少し先になりますが、今度のサキュパス48の総選挙、ぜひ私に投票して下さい!!私、センターになりたいんです!!」


サオリ「魔王様、私に投票して下さい!!私、来年30になるんです、ラストチャンスなんです、お願いします!!」


魔王レイコ「・・・・考えとくわ。」


シリウス「おお、なんか鬼気迫るものがあるなあ、特にサオリ。」


魔王レイコ「とりあえず、選挙には行った方が良さそうね、ところで、デビルタウンが月まで飛んでいける船って本当なの?」


シリウス「はい、ただ、今のままでは無理でして。それをこれから見てもらおうと思いまして。」


魔王レイコ「別に月に行かなくてもいいんじゃない?」


セナ「魔王様は、月人病を治したいとは思わないんですか?」


魔王レイコ「そうね、私は別に思わないけど。治したいって思ってる人は、かなりいるかもしれないわね。」


シリウス「なんでも月は、天国みたいな所のようで、働かなくてもいいらしいですよ、月に住みたいって言ってる人が多いです。」


魔王レイコ「本当に?働かなくていい世界なんてあるの?なんか怪しくない?月って実は、とんでもない地獄なんじゃないの?」


セナ「確かに、月に行って帰って来た人っていませんからね。どんな所なのかは謎でして。魔王様の言ってることも一理あります。」


シリウス「だったら尚更、月に行ってみたいと思いませんか?とんでもなくいい所なかもしれないし、もしかしたら、最悪な所かもしれません、最悪だったら、また地球に戻ればいいわけですから。」


魔王レイコ「そうね、行ってみてもいいわね。」


そして、一行は時計台に着き、青い魔王石のある2階に上がった。


シリウス「この魔王石の隣に窪みがあるじゃないですか、ここに、実は月の輪熊の像があったんです。」


セナ「そうそう、確か初代の魔王様が、サタンに貸したんですよね、空に都市を飛ばして、のんびり過ごしたいからと言うんで。」


シリウス「そんな願いも虚しく、勇者に攻め込まれ、サタンは敗れて空中都市は崩壊し、海を渡った隣のレムリア大陸に墜ちたそうです、廃墟として、まだ残ってます。」


レイコ「じゃあ、月の輪熊の像はそこにあるのね。」


シリウス「噂じゃあ、ルシファーが既に見つけて持っているそうです。」


魔王レイコ「え?じゃあ、もう諦めた方がいいんじゃない?ルシファーと闘うことになったら、ヤバイでしょ。」


シリウス「こちらが行かなくても、向こうが来ると思いますよ、ルシファーも、月に行きたいみたいですし。」


セナ「つまり、ルシファーもデビルタウンを狙っていると思って間違いないでしょう、魔王様、ルシファーと闘う覚悟をしといて下さい。」


魔王レイコ「ええ?嫌だなあ、あの堕天使の親分でしょ、まあ、話してみないと分からないしね、ルシファーも闘いは避けたいはずよ。」


セナ「さあ、どうなんですかねえ・・・・。」


魔王レイコ「まあ、とりあえずそういうことで。お茶でもして帰りましょ。」


シリウス「そうですね、では、魔王様、私の行きつけの喫茶店へ行きましょう。」


魔王レイコ「そうしましょ、シリウスさんの行きつけってどんな店か楽しみ。」


シリウス「その・・・・あまり期待しないで下さい。」


魔王レイコ、ポチ、ダルタニャン、シリウス、セナの一行は、時計台を出て、シリウスの行きつけの喫茶店へと向かった。

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