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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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season 2 マーメイド・ユキナ誕生(その4)キャバクラサイド

店から顔がアザラシで体が人間のアザラシ店長・ゴマさんが出て来た。

店長は、ユキナを見て喜び叫んだ。


店長・ゴマ「うおおおお!!きたああああ!!我が店に人魚がきたああああ!!君、名前は?」


ユキナ「ユキナです。」


店長・ゴマ「ユキナちゃんか、はい、採用!!じゃあ、早速今から着替えて。」


ユキナ「え?あ、はい、分かりました。」




カオル「で、今に至るわけよね。」


ユキナ「そうなんです、人魚より、やっぱり人間の方がいいです、今ではかなり慣れて楽に空を飛べるようになったけど、人魚ってデニムとか履けないじゃないですか、スカートとか履いても変だし。」


カオル「ハハハッ今度、スカート履いて見せて。見てみたいわ、スカートを履いた人魚。」


ユキナ「もう、カオルさん、勘弁して下さい。みんなに笑われますよ。」


ユキナとカオルはキャバクラの仕事を終え、帰りに近くの居酒屋で、軽く焼き鳥を食べながら話していた。


ユキナ「だから、私、月に行ってこの月人病(つきびとびょう)を治して人間に戻りたいんです、それに、月では働かなくていいって聞いたんで。」


カオル「なるほどね、だから、こないだ海王にデビルタウンが欲しいとか言ってたわけね。」


ユキナ「はい。デビルタウンの魔王って、チョチョリーナの元キャバ嬢だって聞いたことあるんですが、本当ですか?」


カオル「そうそう、あなたと同じ月人病で、満月になると性格が変わって、鬼みたいに客を引っ張ってくるの。一夜にしてナンバーワンになっちゃうのよ、私はキャバクラの申し子だって、よく豪語してたわ。それが今では魔王だからね、ある意味すごいわ。」


ユキナ「やっぱりそうだったんてすか、海王と闘うことになったらどうしよう、なんか私、悪いことしたなあ。」


カオル「闘いは魔王の宿命でしょ、勇者に狙われたり、同じ魔王に狙われたり。本人だって、それを覚悟の上で魔王になった?かどうかは分からないけど、あなたは気にしなくていいわ。」


ユキナ「そうてすか?」


カオル「そうそう、だいたい魔王になんかなる方が悪いのよ、私は一応止めたんだけどね。」


ユキナ「カオルさんは、その人と仲良かったんですか?」


カオル「良かったわよ、その子がまだキャバ嬢だったころ、以前のゴリラの魔王とゴリラの勇者によく指命されててね、私って、ゴリラ受けがいいのかしら、とか、なんでゴリラにばかり愛してるって言われるんだろうって、悩んでたわ。」


ユキナ「それって、なんか今の私に似てませんか?」


カオル「ハハハッそうね、あなたの場合は、タツノオトシゴよね、それにしても、2センチぐらいのタツノオトシゴが海王で、4センチぐらいのタツノオトシゴが英雄って、なんなの?ここのデビルマリンタウンは。」


ユキナ「こないだも、海王と英雄がキャバクラでケンカをしてたらしいんです、結果は、ソファの模様に擬態化した海王が、後ろから英雄を殴って勝ったらしいんてすが、二人とも小さいから、よく分からないんですよ。」


カオル「確かに。あの二人は、どこにいるか分からないし、踏んだりして死んだらいけないから、気を遣うわよね。あなたも大変ね、ハハハハッ」


ユキナ「笑い事じゃないですよ。」

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