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デビルタウン物語  作者: 明日こそはシンデレラ
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season 2  マーメイド・ユキナ誕生(その3)キャバクラサイド

意識が薄れ、ユキナはもうすぐ死ぬんだと思った。


ユキナ(私って、コソドロ人生だったわ。しかも最期は、黄金の像を手に入れれず、海で溺れ死ぬなんて・・・・ああ、情けない。)


しかし、さっきまで息苦しかったのに、今はそうでもない。というか、ユキナは水のなかでも呼吸をしているのに気づき、驚いた。しかも、ユキナの下半身は尾ヒレになって、海を自由自在に泳げるようになっていた。


ユキナ(これじゃあ、まるで私、人魚じゃない、私は海人になったというの?)


ユキナは、海人の街、デビルマリンタウンで生まれ育った。回りは海人ばかりで、人間から海人になった人を何人か知っている。その人達は、満月の夜だけ人間に戻れ、その日が来るのを楽しみに生きている。海人は、地上では歩けない代わりに、空を飛んで移動することかできる。しかし、体力を倍近く消耗する。ユキナも早速、海底から上昇して浜辺に上がり、空を飛んでみた。


ユキナ「空を飛ぶって、けっこう大変ね、鳥達は、こんなおもいをして、空を飛んでるっていうの?尊敬するわ。とりあえず、バイトを探さなきゃ。そうだ、タコ子さんのキャバクラが募集してるって言ってたっけ、行ってみよう。」


ユキナは、空を飛ぶのをやめて海に飛び込んだ。デビルマリンタウンにはどう行けばいいのか分からなかったので、近くを泳いでいた

クロダイに道を聞いた。


ユキナ「すいません、デビルマリンタウンには、どう行けばいいんですか?」


クロダイ「そのまま真っ直ぐ行って、海王様の宮殿が見えだしたら、そこからがデビルマリンタウンだよ、そりゃあ!!」


そう言って、クロダイはキラキラ光るルアーを喰わえて、釣り上げられた。


ユキナ「ありがとう・・・・さよなら。」


ユキナは、ものすごいスピードで泳ぎ、あっという間に海王の宮殿に着いた。


ユキナ(これが、その気になれば世界を征服できるという海王の宮殿か、来ることなんて絶対ないと思ってたのに。世の中、何が起こるか分からないものね。)


そこから上昇し、海面を出て空を飛ぶと、デビルマリンタウンが見えた。


ユキナ「久しぶりね、デビルマリンタウン。よし、タコ子さんがいるキャバクラ、竜宮城に行ってみよう。」


ユキナは再び海に潜り、デビルマリンタウンへと泳いだ。





デビルマリンタウンに着き、キャバクラ街を飛んで竜宮城を探していると、キャッチの人間や海人達が、ユキナに声をかけて来た。


「そこの人魚のお姉さん、ぜひともうちで働いてほしい。」


「いやいや、ぜひともうちで。」


「頼む!!お願い!!時給こんだけ出すから、ぜひうちで!!」


若い人魚は貴重な存在で、だいたいナンバーワンキャバ嬢は、人魚だった。


ユキナ「人魚の人生って、楽勝かも。あ、あった!!竜宮城!!」


"浦島太郎がはまる店・竜宮城"という看板が、店の入り口で煌めいており、タコ子とカマキリの昆虫人のカオルが、客の呼び込みをしていた。


ユキナ「タコ子さん!!」


タコ子「え?ユキナ、どうしたの?人魚になってるじゃない!!」


ユキナ「そうなんです、で、実はこの店で働こうと思いまして・・・・。」


タコ子「本当!!あなたは人魚だから、即採用よ、いいわ、ちょっと店長を呼んで来てあげる、ちょっと待ってて。カオルさん、ちょっとお願いね。」


カオル「はい、分かりました。はじめまして、セニョールの姉妹店、チョチョリーナから応援に来ているカオルと言います、よろしくね。」


ユキナ「こちらこそ、よろしくお願いします。」

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