勇者募集中とあったので
今は既に春休み終盤、提出する物は全て仕上げ、後は何もしなくても良い段階まで
やった俺は今ネトゲをしている。
べ、べつにリアル友達がいないわけじゃない。 殆ど、いないだけだよ?
時間は大体午前三時、今ギルメンとPTを組んでいたが奴らも もう落ちる時間だ
一人で遊んでいても良かったが行きたいフィールドの適正レベルが足りないので
最近ギルドに入ったニュービー
の育成は明日に、という約束だけして別れた。
その後俺はしばらくネットをしていたが...流石に眠気がヤバい
「・・・そろそろ寝るかな」
そういいながらPCをシャットダウンしようと終了アイコンにカーソルを乗せた瞬間、
今見ていたページが勝手にリロードされ
表示されたのはさっきまで見ていたページと違うページだった
"何も触ってないはず"・・・そんなことを考えていると
今度はPCのスピーカーから音がしてきた
その声は中性的な声でこう言った
"Welcome to NEXT World!
And Get a new Life"
「..."次の世界にようこそ、そして新しい命...いや人生を"か。」
声がエコーを残しながら消えた後 更にページが更新され、今度は何か募集をしている
旨が書かれていたページに切り替わる
普通ならこんな物を見つけても消してしまうだろうが、
そのページの冒頭に書かれている一文を見つけて気が変わった。
-世界を救う勇者募集中-
更に下にスクロールすると
その世界がどういうものか書かれていた
・文明レベルは"多分"中世
・ある程度の能力優遇
・魔法あり
・etc..etc..。
「てか多分てなんだ、募集するのにこんなので良いのか?」
他にも色々書かれていたがやけに多分、とか大体、とか多かった
でも、応募するだけなら・・・と自分は思っていた
----その時は、止められるのはここまでだったのに。
、
、
、
気づくと歪で歪んだ黒と灰色のモノトーンな景色の中にいた
「…いったいここは何処なんだ?」
ここに来る直前の記憶が抜けている。
というより思い出そうとするとふっと消えてしまうような...
そんなことより今の状況はいったい何なんだ。
「まず今分かることは、いつの間にかここにいる。それと…何も分からないぐらいだ」
つまりこんな事になった理由は自分でも分からないということだ
ここで立ち止まっていても何も変わらない。そう考えた俺は
「...歩いてみよう。こんなところに人がいるわけ無さそうだけど・・・とりあえずなにか
していたら夢だったら覚めるかもしれない」
、
、
、
、
歩き始め1時間ほど、少し疲れてきた。そして景色は相変わらずモノトーン
何も収穫がない。
「行けども行けども一向に変化無しか・・・」
それどころか同じ場所を回っているような気さえしてくる
―――もしかしたら本当にそうだったも知れない
「疲れるんだから夢では無さそうだって事は分かったけど、これから」
どうするか、と言いかけた所に後ろから声が掛かる
「おい、お前人間か?」
呼ばれて振り向いてみればそこには
「..."あんたら"もいつの間にかこんな所に連れ込まれたクチか。」
「・・・・・・・え?」
・・・まだ乾ききっていない血に濡れたナイフを一振り持った、女がいた
そういう事で召還されたらしい主人公。
開始早々いきなり怪しい人間とエンカウントしたが・・・
...生き残れるのか?