第3章 リシア入国
…あらすじ…
リアは『メフェ』というドラゴンと小さい頃から竜の谷で過ごしてきた17歳青年。
小さい頃からの夢、『ドラゴンレース』に出るためリシア国に入国を試みる。
そこで出会った一人称『ボク』の17歳女、フォアに出会い勝負を挑むもボロ負け。そして入国にはドラゴンを預けることを知る。預けるのは見ず知らずの他人のレゼ爺と呼ばれる人、だった。
…3…
「待って!!!もしかしてメフェを―――?!!!」
リアは焦る。メフェと離れていたことなんか一度もない。急に引き離されるというのだ。リアにしてみれば本気でふざけている。
「そう。リシアへはドラゴンの入国が許可されていない。それが無理なら入国は許可できない」
リアはそう言われて少なからず落ち着いた。入国ができない。
それ要するにレースに出場できないと言うことだ。
「分かったよ。安全・・・なんだろうね」
「何ぉ〜!!若造のくせしてこのレゼ爺サマをなめるか〜!!!」
レゼ爺キック。リアは突然の奇襲にノックダウン。
これがまた意外と強い。
「いッつぅ〜〜〜〜〜〜〜〜」
「じゃ、オッケーということで。入国申請は出しといたからあとは名前とか名乗って入国できるから」
悲痛な叫びを上げるリアだがそれを完膚なまでに無視をしてフォアはリアの襟を掴んで歩き出した。
*
「なぁフォア」
「何?」
「本当に大丈夫なのか・・・・ずっと不安なんだけど」
「まぁ大丈夫。いざとなればステラが『蒼炎』はくから」
「?!!!ステラ火、吐くの?!!!!!」
「まぁね」
さらりと答えて名前を名乗り、即入国。案外簡単そうだった。
「フォア」
「何?」
「今何処向かってんの?」
よく考えればリアは何も聞いていなかった。とりあえず今はにぎやかな町の裏通り、かなり静かな裏道を通っていた。
「ボクんとこの本拠地・・・でいいかな」
「本拠地って・・・フォアは凄いってワケ?」
「まぁね。竜に乗るのにもランクってあって、レイジャーっていうのが一番下のランクで竜に乗る初心者がこれ。バーディアっていうのがその次。ある程度乗りこなせる人のこと。
竜騎士っていうのが一番よくてリシアで6人決まってる。
隊を率いる役目も竜騎士がやっていて一番差が激しいらしいのがバーディアと竜騎士ってワヶ」
長々と聞いていたせいか、単細胞でおバカなリアはとりあえずランクだけを覚えておく事にした。
(レイジャーが一番低くてバーディアがまあまあ。竜騎士が凄い・・・と)
「フォアって竜騎士・・・・だよね」
「うん」
「フォアって滅茶苦茶凄いんじゃないの?!!!!!」
「民間人から見たらね」
何かひっかかる言い方だったが、追求は許されない声調だった。
「とりあえずレースに参加するにはどっか6個の隊の中の一つに所属する必要があって、リアを連れてきてしまったボクの隊に君は所属することになったワケ」
「そっか。うん。分かった」
「挨拶は忘れずにね」
「分かった」
そして本拠地の中へリアとフォアは入った。
やっと第3章投稿完了しました。。
前の話から随分遅れてしまった(汗
けれどこれから少しづつ1話1話が短くなると思うのでペースは速くなると思います。さて次は4章です!