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魔王様の妹君と侍女と宰相






 カルシファーがサリーに近寄って身体を確かめた。

 

 体温が冷たくなり鳥肌がたっているが見たところ、大丈夫だろう。



「何をやっているんです」


 いくらサリーが強いと言ってもサリーは非力な人間。エリザベスが気に入っているから生かしているものの、魔王様が本気になったらひとたまりもないだろうに無謀なことをする。





「サリー殿、あなたは自分の命が惜しくないのか」





「ええ」



 その言葉に愕然とする。あっさりと自分の命はどうでもいいと言うサリーに怒りが込みあがる。




「ふざけるなっ!!」



 初めてカルシファーに怒鳴られたサリーは目を見開いてカルシファーを見る。

 魔王様もエリザベスも驚いて2人を見るが熱くなっているカルシファーの視界には入っていない。



「あなたの身体は一つしかないんですよ。それなのに要らないなんて。願っても叶わぬ者もいるというのに!」



 魔王様もカルシファーが怒るのを見るのは何十年ぶりなので珍しい物を見たようにエリザベスの視界と耳を塞ぎながら2人をおもしろそうに見る。



「別に宰相殿には関係ないでしょう」


「つっ・・!」



 その言葉に反論が出来ない。確かに自分はサリーの何でもないのだ。

 ただの一介の侍女と宰相であるだけだ。


「私は心配してるのですよ」


「宰相殿に心配される意味が分かりませんわ」


「っつ・・では勝手に死ににいきなさい」



 最早、説得を諦めた。意外に頑な意志を持っているサリーの考えを変えることは出来ないようだ。





「失礼します」




 乱れた呼吸を整えながら執務室をカルシファーは後にした。

 カルシファーの上下する背中を見ながらサリーは本当に不思議そうに見ていた。彼女には何故カルシファーが怒るか、全く分からないのだ。何故、カルシファーが自分の命のために怒るのか、悪魔のくせに変だとしか思わなかった。







 後味が悪くなったのか、そのままエリザベスに見せるプレゼントはそのまま執務室に置いたまま、明日になった。








おかしいな

目が痒いし、くしゃみも出る、鼻もむずむずする

花粉症・・いや、認めたくない!!

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