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プロローグ
今日から始まる新生活に期待で胸が膨らんでいれば良かったのだが、今の俺は不安でいっぱいだ。
目覚ましが鳴るより先に目が覚め、俺は予定より早く起きることになった。体が重く感じるのは気分によるものだろう。
準備するかと自分に言い聞かせ俺は動き始めた。顔を洗い歯を磨き、朝ごはんを食べて制服に着替える。
「間違ってないよなこれ」
寝癖を治すために見たはずの鏡なのに制服の方が気になってしまう。
「俺これ服に着られてないか。てか本当に着方あってるよな?正解がわかんないんだよな。
せめて着方の説明とか着てる状態の写真くらいつけておいて欲しいんだけどな」
なんてぼやきながら俺は机の上の紙に目をやった。
その紙には“貴殿に異界郵便局への勤務を命ずる“の文字。これが一番分からない。異界郵便局ってなんだ?どこにあるんだ?俺は郵便局員になるってこと?今日が初出勤のやつってこんなに知らなくていいんだっけ?
「不安しかない」
そう呟いたとき扉をノックされた。
「おはよう。起きてる?」
それは女の人の声だった。
「あ、はい。起きてます。あの業務内容含めて現状ほとんど分かってなくて」
「全然大丈夫だよ。知らされてないってことを聞いてるから。とりあえず準備終わってるなら部屋から出てこない?」
「あ、はい。今出ます」
そう言って俺はドアノブに手を掛けた。




