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1. シャドウの正体

ここは、ラングハイム王国の闇ギルド。

王国の『裏』を取り仕切るこの場所は、王都の裏通り、知る人ぞ知るバーの二階にあり、夜な夜な依頼人が訪れていた。



「シャドウ、ボスがお呼びだ。」

「わかった。」

『烏』の言葉にそう答えたのは、フードを目深に被り、仮面を着けた一人の子供。10歳ほどだろうか。年齢も性別も不詳だが、ボスのお気に入りで恐ろしいほどに腕もたつ。少し前、ボスの贔屓だとつっかかっていた奴らがぶるぶる震えて帰って来て以来、シャドウは闇ギルド内で地位を獲得していた。



ボスの部屋に、シャドウは一人で入っていく。ボスに直接会えるのは、烏と呼ばれる間諜兼連絡係らを除き、一握りの実力者のみ。他の者たちは、烏を通じて依頼などの情報が伝達される。

更に、シャドウがボスの部屋にいるときは、何人たりとも入室してはならない決まりだった。



ボスの部屋に入室し、扉がしっかりと閉まったことを確認したシャドウは、フードと仮面を取る。銀色の長く美しい髪が蒼い瞳に掛かり、何とも幻想的な容姿の少女であった。


「シャドウ、いや、セレスティナ。調子はどうだ?」

そう声を掛けたのはボス——黒髪に赤い瞳の男。王国で悪魔の瞳と呼ばれる赤眼を持つとは、さすが闇ギルドのボスと言うべきか。



この、ボスが口にしたセレスティナという名。

これこそが、このシャドウという暗殺者の本名であった。

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