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② その場所は
いつもと変わらないおじいさんの家。
ただ、1つだけ違う…そこには、ある人がいた。
「………」
涙が溢れて言葉が出ない。
「あらあら…どうして、泣いているのですか?」
と不思議そうな顔で、こちらを見ているその人は…
「ばあさん!!」
おじいさんがそう言うと、にっこりと微笑んだ。
何度目をこすっても…その光景は同じ。
「はい。おじいさん、お茶が入りましたよ」
こくりとうなずくおじいさん。
「さあ、お食べ」
近くにいる愛猫にも、餌をあげるおばあさん。
「ニャン」と喜んで鳴き、食べている。
その場に座り、じっと見ていると…
「どうかしましたか?」
「いや、何も…」
「美味しそうなおまんじゅう!」
そう言っておばあさんは、嬉しそうに
そして、さらに笑顔で話し始めた…