13. 前のこと
そこは地球から何光年と離れたところにある銀河にある一つの惑星。
そこはヘテラン星と呼ばれていた。
そこのとある住宅街の一室にエルナとサーラは住んでいた。
二人の側にはカフェオレと呼ばれるペットがいた。
猫のようではあるが、人間と同じくらいの知能を持つか賢い生き物だ。
二人はカフェオレのことを略して"オレ"と呼んでいた。
二人と一匹は仲睦まじく暮らしていたが、社会情勢は変わっていってしまっていた。
ヘテラン星は独裁国家であり、個人の自由は厳しくなっていたのだ。
同性愛は禁じられていたものの、実際に処罰されるケースは少ないため、
一般的には認知されていた。
ところが、風当たりが強くなっていき、見つかれば処罰されることが増えていったのだ。
しかし、一方で同性婚を法的に認めるさせるように活動する団体もあり、動きを見せていた。
エルナとサーラの二人は共に同じ放送局のアナウンサーとして働いていた。
話すのが好きな二人にとって、それは天職のような職業だった。
そんな中、エルナはアナウンサーとして、活動団体のことを批判する発言をすべき際に
つい、個人の意見としてではあるが、同性愛を認めて欲しいと報道してしまったのだ。
その報道に対し、民衆は賛同を示す意見があったのだが、政権がそれを許さなかった。
法的に禁じられていることをへ支援するような発言を全国的に発してしまったこと、
さらには同じ報道局のサーラと二人で同棲していることが白日のもととなり、
エルナ、サーラは処罰されることになった。
裁判の結果、エルナは住民扇動の罪を問われ重罪として、記憶消去後に星外への追放。
サーラは実行犯ではないため、軽罪で数ヶ月の自宅軟禁が課された。
そして、エルナの処分が進んでいく。このままでは記憶を消されて、星外に追放されてしまう。
サーラはエルナを救いたかったが、自宅軟禁状態のため、なすすべもなく、
何もすることができないようだった。
ここで活動団体の支援者がサーラの元に来て、エルナ救出を手助けしてくれることになったのだ。
サーラは支援者に助けてもらい、軟禁状態から逃亡し、オレを引き連れて、収容施設に走った。
収容施設は厳重に管理されていたが、収容所の中の支援者の助けを借りて、
中に入り込むことに成功した。
無事にエルナの元にたどり着き、宇宙に飛ばされる前に間に合った。
しかし、エルナは記憶消去済みであり、昏睡していて起き上がらない。
サーラはなんとかエルナを持ち上げ、二人で逃げ出すために宇宙船に向かう。
しかし、惜しくも星外追放用の宇宙船のそばで、最終確認をしていた刑務官に見つかる。
非力なサーラでは刑務官に捕まえられることしかできそうになかった。
このままでは二人はバラバラになってしまう。
オレは刑務官に飛びかかっていた。
必死に邪魔はさせないと刑務官を二人から引き離した。
その間に、サーラとエルナは宇宙船に乗り込んだ。
発車する最後にオレを引き上げようとする。
ドンッと銃声が聞こえ、銃で撃たれたオレは眠りについた。
二人と一匹は船に乗り込むと、宇宙船は動き出した。
行先は、同じような種族が生きている星が選ばれるはずではあるが、ランダム。
どこに送られるかはわからない。
サーラは泣きながら、倒れているオレを止血し、
どこに行くかもわからないという心配を胸に、宇宙船はワープする。
そして、美しく青い星、地球に送られた。
宇宙船は地面に着く同時に消滅した。
残ったのはサーラと意識朦朧としているエルナ。
そしてオレの亡骸。
サーラはオレをその場に埋めるしかなかった。
これまでの感謝を伝え、再び巡り合えることを願って、お祈りし、力強く立ち上がった。
今まで星外追放されて元の星に戻ったものはいない。
でも、死んだと言う話も聞かない。
私はこの星でエルナともう一度やり直す。
そう誓って賑やかな方に向かった。
その町に着くと、コンビュータの上で何か動画が流れていた。
動画には周りを歩いている人とはまったく異なる衣装をした人が、楽しそうに話していた。
彼女達は楽しそうで、美しく見えた。
それはVTuberと呼ばれるものだった。
サーラはじっと画面を見て、不思議と元気付けられたのだった。
終わり
オレは長い夢を見た。
二人のVTuberを尊いと思い応援して最後に結ばれるという夢を。
今はただ二人の側でゆっくりしたい。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
力不足で、ご都合主義になったところや整合取れなかった箇所ありますが、
書きたいことは書き切りました。
また、次も何かしら書いていくつもりですので、読んでいただけると幸いです!!




