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危機察知能力の高い人。

「…外から、だよね?」


「…え、は、はい。なんすかね?」



 どうする?とお互い牽制するように見合わせていたら、奥からドタドタと足音が聞こえた。



「今の音はなに?」



 豊かな胸をたゆたゆ揺らしながら、ミミさんは慌てた様子で部屋に飛び込んで来た。



「いや…、自分にもわからないっす。」



 戸惑うアリマを一瞥し、



「まさか奴らが来たのかしら…。」


「奴らって誰すか?」


「こうしちゃいられないわっ!」



 アリマの問いには答えず、ミミさんは玄関脇に傘立てらしき物の中からステッキを持ち出してそのまま外へ躍り出た。



「田ノ中さん!」



 どうしようと思っていた俺にアリマの声が刺さる。

 何か危険な事件が起きてるのだろう、恐ろしいがココは異世界だ。何があっても不思議じゃない。戦いの覚悟を決めてアリマを見た。



「逃げましょう!」


「逃げんのかいっ!」


「当たり前でしょ、危ないのは危険ですよ。」


「変な言葉を使うな!」



 安定のクズっぷりを発揮するアリマさん。



「一宿一飯の礼ってあるだろ、ミミさんたちを助けるべきじゃないのか?」


「よっく考えてくださいよ田ノ中さん。」



 俺の目の前に人差し指を突き出す。



「この村は明らかに山賊の村なんすよ。そこに攻め込んでくるって事は相手は王国騎士とかそういった人達だと思うんすよ。」


「ん、まぁその可能性は高いかもね。」


「捕まったらヤバいじゃないすか?良くて牢獄、悪けりゃ縛り首ですよ?上手いこと撃退出来ても賞金首にでもなったらどうするつもりっすか?ちゃんと考えてください。」



 こういう面での危機察知能力には正直感心する。


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