幸せ
ケイ「幸せってなんだろうね。」
アイ「幸せっていうのは幸福であること。何が幸せかなんて人によって違うんだから幸せとは何かって質問は難しいんじゃないかな~?」
ケイ「確かにそうだね。でも人って幸せである時ってこう活力に溢れてていろんなことを前向きに考えるじゃん。でもそれっていいこととは限らないよね。今が幸せなら現状維持をすればずっと幸せなはずなのに、こう段々と不幸に向かっていってるっていうか、逆に不幸な時ってこう絶望的で無気力だったりするじゃん。今が不幸なら頑張らないと幸せになれないのに無気力だなんて変な話だよね~。」
アイ「まあ、人の欲ってのは尽きないもので今がどんなに幸せでももっと幸せを求めてしまうのよ。その先に不幸がたくさん隠れていたとしてもね。だからどんなに科学が発展したりして便利になったとしても必ずしも、それによって幸せになったとは言えないでしょう?逆に不幸な人間は今が辛すぎてネガティブになってしまって何をしても失敗してしまうような気がしてしまうんじゃない?もう今の不幸な現状で頭がいっぱいで先のことを考える余裕がないんだよ。」
ケイ「なるほどね~、人間って弱い生き物なんだね~。でも俺はさ、自分が幸せであることに執着がないんだよねー。なんとなく自分が不幸だなーって思った時に、でも不幸な時にしか生まれないものだってたくさんあるんだから不幸でもまあいいかって思っちゃうんだよね~。ほら過去の偉人だって不幸な出来事からそれをバネにしてすごい偉業を達成してきた人だって多いわけじゃん。まあだからといって自分から不幸になろうとまでは思えないんだけどね~。」
アイ「いや、自分から不幸になろうと思える人間なんて相当のMかイかれてる人間よ。誰だってその先に幸せがあるから頑張れるのよ。自分の先に幸せがないと本当に思い込んでる人間はそれこそ、生きることをやめてしまったりするわけじゃない?」
ケイ「自分の先に幸せがない・・・か。幸せってこう漠然とあるものじゃなくて自分で作り出すものだと思うんだよね。だって極論を言ってしまえば幸せかどうかって自分の気持ち次第なわけじゃん、つまり何が幸せかを知っている人間ほど幸せになれるんじゃないかなー?でも何が幸せかを知っている人間っていうのは逆に言えば何が不幸かを知っている人間でもある訳で、やっぱり幸せになるために不幸はつきものなのかなーって思ったりするよね。」
アイ「私はあんまり幸せが何かなんて考えたことがないわね、こうどうせ人生なんて適当に生きて適当に死んでいくだけなわけじゃない、それなのに人間はちょっとしたどうでもいい事に一々一喜一憂したりして少し滑稽よね、決してそれを馬鹿にしているわけじゃないんだけどそう考えるとなんか全てがどうでもよくなっている自分がちょっとしことに一喜一憂している私の後ろにいる気がするのよね。なんというか私はこのまま幸せの何たるかを知らないまま死んでしまいそうだわ。」
ケイ「アイはなんというか悲しい人間だなー。もうちょっとこう人間らしく生きればいいのに。人間は客観的に見ればそれは確かに滑稽なのかもしれないけれどきっと客観的に見ているだけじゃわからない何かがそこにはあると思うんだよなー。それが何かって聞かれるとそれを言葉にすることはできないんだけどさ。」
アイ「そういうものかしらね?じゃあ私もその何かわからないものを希望に生きてみることにするわ。きっとそれは人生の核とも言える重要なものに違いないわ。」
ケイ「うーん、よくわからないけどそうゆうことでいいんじゃないかな?じゃあ俺はそろそろ家に帰ってゲームしないと、明日は日曜日だから24時間耐久ゲームだぜ。」
アイ「あなたもこう……人間らしい生活を送ったほうがいいと思うのだけれど……。」