↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
50/54

旅立ちまでの間に

 1ヶ月後、後任の治癒術師さんへの集中的な引き継ぎは数日間で終わったので、予定通り余裕のできた時間で私物をまとめたり必要なものを買い足したりし、自分の旅支度はあっという間に終えることができた。


 次にしたのは、王女様方へのご機嫌伺い。これは結構大変だった。いや…かなり大変だった…。

 久々に王宮に伺ってから10日間ほど…一度も王宮を辞させてもらえなかったのだ。お茶会に始まり、演奏会へも一緒に参加したし、ドレスのデザイン選びなんかにも何故か参加…とにかくその10日間は、休む間もなく常に王女様方とご一緒することになったのだ。

 ちなみに王子様もそれらに参加されたかったようなのだけど、王子様は大使として私と一緒に旅立つので…『置いてけぼりにされるわたくし達が優先ですわ! お兄様は他にされることがおありでしょう!』と、王女様方に締め出されていたのだった。

 そして、王女様方からなんとか帰宅が許された時の心境…。



(仕事より疲れる…。でも、これでなんとかご機嫌は良くなられたよね…? お見送りに来てくださる時のドレスも一緒に決めたものね…きっともう無茶なことは言われないはず…)



 旅立ちまでの残りの時間はあと少し。恩返しも忘れてないよ!

 ジーンさんとミーナさんへの恩返しは、リクエストのあった『神級魔法を駆使して薬草園をより充実させる』ことになった。そんなことはいくらでもする。でも、そんなことが恩返しになるのだろうか…。

 でも、他の仕事はいいからとにかくそこに魔力の全てを集中させてほしいとのことで。私の魔力全てを集中させて充実させた薬草園は、まず他所には決して存在しないものになって。ジーンさんもミーナさんも、それを見て満面の笑みをこぼしていたので、まぁいいかと思ったのだった。


 次に、マーシャさんやリックさん、シーラとは日帰りになるけれど、お休みの日に合わせて近場の温泉地へ行くことになった。シーラにだけ事前に相談して決めたんだ。なかなか皆で出かけることってなかったらしく、道中からテンションが上がりまくり。美味しいものを食べて、天然の温泉に入って、それからまた皆でたくさんおしゃべりして…すごく楽しい時間を過ごすことができた。恩返しと言いながら、自分もすっかり楽しんでいたのだけどね。


 そして旅立ちの日…この街で関わりを持った多くの人達が見送りに来てくれた。王女様を始めとする王宮の方々も。たくさんの人にお世話になった…本当に皆さんいい人達で…笑顔でお別れしたかったのに、結局涙が止まらなかったのだった。




 そしてー・・・船での旅は予想以上に快適なものだった。贅沢にも広めの個室を用意してもらえていたのだ。それは王子様に用意されたお部屋と遜色ないくらい上等なお部屋で。最初はさすがに申し訳なくて辞退させてもらおうとしたのだけれど、護衛騎士や侍女さんも含めてかなりの人が乗り込んでいるので、他の部屋は用意できないと。たとえ用意された部屋を辞退したとしても、他に入る人が居ないので空室になるだけだから無駄になってしまうと。そこまで言われて断り続けるわけにもいかず、ありがたく用意された部屋を使わせてもらうことになったのだ。

 さすがに侍女さんに付いてもらうことは固辞したけどね!!


 食事は王子様や大臣と一緒にとることになっていたのだけど、専属のシェフも一行に参加していたので、毎食とても美味しくて。大臣も一緒だからシーンと静かな食事になるのかと思っていたら、長く外務大臣を務められているだけあってお話がとても面白くて。和やかに、時に笑いがこぼれる食事は、ますます箸が進んで。



(いくらなんでも食べ過ぎ…? 体重計がないからハッキリとは分からないけど、ちょっと体重がヤバイかも…。皆に再会した時に、別人だと思われないように気をつけなきゃ…)



 それからは少し食事量を控えめにし、お菓子の誘惑にも負けないようにし、天気の良い日には広いデッキの上をお散歩したりして、少しでも運動するようにしたのだった。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。