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魔王登場です!

 魔力を感じた方角に向かって、慎重に探索を進めて行く。見渡す限り荒野が広がっており、建造物などは見当たらず、生物にも出会わない。ここは私達が住んでいた大陸の未開の地のどこかなのか…もしくは魔王が住むとされる魔大陸なのか…。


 どこの国からも魔物の出没報告は上がってくるが、魔王の住処に関する情報は上がっていなかった。大陸にも未開の地はあるが、限られている。魔王が拠点を置けるような、広い土地は未開の地にはないと思われていた。他の大陸の可能性もあるが、交易の際にもたらされる情報では、魔王に関する情報は入ってきていなかった。


 しかし、世界は広く、人類の探索が及んでいない海域は多くある。その海域のどこかに、魔大陸があるのではないかと、一部では噂されていたのだ。



 さて、何時間歩いただろうか。遠目に城壁のような物が見えてきた。かすかに城も見える。魔王が住まう城なのだろうか…?魔王城でないにしても、確実に魔王クラスの強力な魔物は居るはずだ。感じ取れる魔力も、近付くに連れて大きくなってきているのだから。



「あそこに魔王が…?」



「魔力の大きさは今までにないくらい強力だな。魔王が居てもおかしくない。ここからは、更に慎重に行こう」



 城壁までは、まだ距離がある。このまま進めば、城壁にたどり着く頃には夜になってしまうが、暗闇に紛れて侵入しようということになった。


 城壁までは慎重に歩みを進めたが、未だ魔物の類は現れない。城外には魔物は放っていないのだろうか。敵の侵入を想定していないのか、それとも城内の守りに相当自信があるのか…。


 城門が見える位置までやって来たが、なんと城門が開いているのだ。さすがにおかしいのでは…?罠が仕掛けられているのではないだろうか…。いくらなんでも、敵地に正面から入るのはあり得ない。私達は、ギルさんに風魔法をかけてもらって、城壁を乗り越えることにした。



 城壁を乗り越えると、そこには町が広がっていた。一見するの普通の町だ。だが、明らかに普通ではないところがあった。人が居ないのは当然として、魔物も居なければ、他の生き物らしきものも何も居ないのだ。草一本生えていない。


 なのに、建物は寂れることもなく、存在している。何か保護の魔法でもかかっているのだろうか…?普通なら誰も住まずにいたら、すぐに寂れてしまうだろうに。不自然な町の様子に、背筋がゾクっとする。



「…なんか寂しい町だね」



「そうだな…。魔力はやはり城から感じるな。周囲に警戒しながら、城に向かおう」



 城に向かう途中でも、とうとう魔物が現れることはなかった。そして、あともう少しで城の正門に着こうという時、突然目の前に魔法陣が出現した。


 一気に警戒を増す私達。魔法陣から距離を置き、様子を伺う。すると魔法陣が光り始め、光が収まったと思ったら、魔法陣の上に一つの影が現れ、私達に向かって誰何する。



【お前達は何者だ…?】



魔王としか思えないオーラを纏いながらー・・・

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