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第11話:チアキ>男>女

第11話:チアキ>男>女 2011年 01月 29日 (Sat) 18時 04分 41秒




 変態オウランは我らが大魔神王に中庭の噴水にまるで犬●家になって刺さってる。なんかもろもろ凄かった……。凄まじい音とともに消えうせた壁。……吹き飛ばしたな。華麗な曲線描きつつ、何かの風がそばを通り抜けた。派手な悲鳴と、派手な水音。チアキがオウランにデコピンをしたのだ。


 

 『姫様、姫様、チアキ様は精霊何一つ使わないで素手でやりました……。』


 私の周りでおどおどとした風の精霊達が不安げに話しかけてくる。


 『姫様、どうする? チアキ様がオウランはウザイから消し去りたいらしいんだけど、僕達も参加する?』

 『燃やしてい~い?』


 風の精霊に煽られた火の精霊の気が満ちる。まずチアキって素手だけであんなだから怖いね?


 「駄目だよ、手を血に染めるのはチアキだけで結構だから。」


 過激な行動に比例して過激な行動を取った精霊達ににっこりし、労ってからカーシャを見た。


 「そうだカーシャさん、まず、この世界の常識を教えてください。初対面の女性に口付けるのは普通のことなんですか? まぁ私がチアキにキスしちゃいましたけど。」


 「いいえ!」


 「じゃあ、世間知らずの小娘に、畳み掛けるように出国を促す人間って、どう思います?」


 「人買い、もしくは人攫いですわ!」


 私とカーシャはお互いの目を見つめあい、大きく頷いた。


 よし。


 人攫い決定。


 「そういうことなので、どこの国に行くとか、誰のものになるとかは、わかりません。あえて言うならチアキ居る場所に私は来ます。

 私は、今のところ、カーシャさんに教えを乞うただの生徒に過ぎません。大体、この世界のこと何もわからないんだから、俺を選べとか言われても、選べるわけが無いんです。だからチアキのが私はいいのです。」


 「姫巫女殿は、チアキ殿のみ信じると……?」


 セイランさまが、苦いものをかむような顔で言った。他のきらきらたちも似たり寄ったりな顔をしている。私は、大きなため息をついた。


 「あのですね、私だって、何もチアキの言葉のみ信じようとも思ってません。私はこの世界で生きていかなきゃならないんですから、最低限知っておかなきゃならない一般常識を教えて欲しいと言ってるんです。

 その中には、もちろん、王様達の国のことも、姫巫女って呼ばれていた人たちのことも含まれなくちゃいけませんけどね。私の処遇はわたしが決めます。一方的に畳み掛けて、自国へ来いってのは、乱暴なことだと思いませんか? 今までの巫女さんはそれで良いと言ったのかわかりませんが、わたしは、ごめんです。

 わたしは、わたしのために、わたしを託せる人物を選びたいんです。だからチアキなんですよ、精霊使わないであそこまで人を飛ばせますし、殆どの事に無欲だから安全。

 と言うか寧ろチアキは私が寝ろって言わないと睡眠欲が存在しないからいつも隈だらけ、食事も食べるように言わないと10日ぐらい食べなかったり……まぁつまりは逆にチアキの世話でもあります。そんなに、洗脳されるのが心配なら、みなさんも、私の先生を推薦してくれればいいですよ。学ぶ気ばっちりですから!」


 「――だから、俺がオシ_」赤い髪のシャラさまが言う前にチアキに床の一部にされた。完全にめり込んでるよね?

 「私からも言います、却下。」にっこり笑って言い放つ。と言うかアンタから教わるってどんなエロゲですか?

 「先生は、女性でお願いしますね。なるべく顔は美人で。」美人をお願いしたのは何となくである。


 こうして、太陽と月の巫女の先生……導き人の選定が始まったのだけどこれがチアキが居なかったらかなり違っただろう。


 チアキが来る前は姫巫女を抜いて女性は教育なんて花嫁修業とか、しかも国の暗示がかかってる人ばかりだったらしく、チアキが変えた物をすぐに受け入れては居ないようだ。

 それからチアキに結局教えてもらうのだが、その後、部屋へ戻りに行く私はチアキを連れてきた。

 相変わらず無口で何考えているか分からないチアキ。


 「――カーシャさんに教わってもよかったかも。」

 「駄目だな、この国に限らず、火も水も土も木も、女は弱い立場だった。あのカーシャですら同じことだ。姫巫女の血筋を持っているとかの理由で精霊が使える。ただそれだけって訳だろう。

 「俺が大体のルールを改変をしても、人間とは愚かだ。とにかく自分よりも弱い物を作って置きたがるのが染み込んでいる。

 女どもは既にそれがトラウマになっているのか、男には逆らえないルールとなっている。つまりは格差偏重と言うわけだ。」

 「私はどうもならないってのは、、わたしが太陽と月の巫女だから、よね。姫巫女ってそんなに大事な存在なの?」

 「奴らは自分で考えるわけが無い、それがこの世界だ。――いや、違う。何か一つ自分達で進歩したら呼び水の如く他の進歩を誰かが目指そうとする。

 そして様々な目指そうとしていく人が増え、そこで精霊の扱い方を研究し、いずれは国への反乱も起きる。ついでに食い物はあれほど不味いのをそのままらしい。」

 「マジ?」

 「ああ、ついでにどの国のも取り寄せて食べたが、最悪だな。真面目に料理とはただ飾りを作る物であり、味などどうでもいいらしい。」

 「見た目重視って……。」

 「現代人にとってきつい物だな。」

 「そうだね……。はぁ、お腹減ってきちゃった。」

 「新作料理を俺は作りに行く、お前はレシピをメモれ。」

 「は~い♪」


 よかった、チアキが居て……。あれ? 今日はチアキに怒られて無いって? いやいや、料理中に妄想して地面に埋め込まれたよ


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