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ここをわたしたちは「いえ」とよんだ。

私の力不足のせいでこの小説急展開多いんですね。

シリアス好きです。すみません。


ノウェル国 サハルエ国両国が条約を結ぶ事が発表され、

一足早く商人は互いに行き来をし始め

民は良い話に顔を綻ばせた。

そして、何故戦争中でもない「今」に「ノウェル」と「サハルエ」なのだろうかと

首を傾げた者も少なくはない。









「全治二週間」だと医師に告げられたネアの元へ行く為の果物を籠に入れて(多少懺悔の意味も含)部屋を出た。

今日は梨と蜜柑と街で買った―――案外こっそり抜け出せた。やはり此処の警備はおかしいに違いない。――――シュークリームである。見てたら手が勝手に伸びていくので早々と蓋を閉めよう。

有言実行の殿下と姉が半ば無理矢理条約を結んで三日。

結んだら結んだで何やら会議なので忙しいらしいのでまだノウェルの者はサハルエに滞在したままだ。

ネアの実家が実はノウェルにあると聞いたので会おうと思えば会える事に安心。

部屋は元居た「無駄に豪華」部屋から普通の客室(まぁそれも城だから広いのだが)へ移った。

(きっともうあんな馬鹿みたいに豪華ってか無駄金使ってる部屋に寝泊りする事は一生無いんだろうな・・。あぁ、そう考えると少し惜しい。うーん、駄目だな暫く贅沢をするとどうも欲張りになっちゃって・・・)

(帰ったら私は城へ行くのだろうか・・。お店楽しかったんだけどなー。可能性は無いに等しいけど一応良いかどうか聞いてみよう。城下に戻るのを。)

ぼんやりと心で呟きながら歩く。

(というか広いな城・・・。客間から医務室へはこんなに遠いのか・・・? もう随分歩いたような気がするんだけど・・・)


ふと前を見て。

右を見て。左を見て。後ろを見て。


(・・・・・・・・・・・・・・・・迷った)

知らない所に居ました。




変だなと焦ってもと来た道を戻ろうとするも、そもそもどこから来たのか分からないので完全に八方塞だった。あああ、私の馬鹿! 

人が通るのも期待するも、人影全く無し。窓によじ登って何処か確認しようかと考えるも窓は遥か上にあり。何だこれ新手のいじめか。姉の罠か。


仕方ないので前に進んだ。

あっれ、何か進めば進むほど暗くなってる気がする。それに地面段々斜めってない? 下行ってる気が・・。・・・いやいやいや、まさかね! 此処城だし建築ミスとかな訳ないだろじゃあわざと造ったって事で。

こんな時に余計な感は冴え渡らないで欲しかった。

進めば進むほど暗くなって、少しだけ肌寒くなって、いつしか柔らかい絨毯が引いてあった床は冷たい石造りに代わってた。足音が響く。それほど静かな場所が、人の集う王城にあるものなのか。

こんな時に余計な感は冴え渡らないで欲しい。

途中で引き返せば良かったものを。そう思っても進み続ける私の足も。

分かる、分かるよ。理解出来る。ああ、だけど解りたくないんだ。




―――――ラウディ家の娘――――


―――――ラウディという名は本来―――――


―――――何も知らぬ幸せな娘――――その一族のみが―――――




こんな時に思い出してしまうのが、癪なことにヘイカの言った事ばかりで。ヘイカは馬鹿で愚かだからこそ日常にさえ真実を含ませる発言をしていて。不覚にも私はその理由を―――攫う程の訳を、サハルエの王族のみが知る訳を――――知りたくて、だからその「言葉」を覚えていて。



泣かないでよ、私。

私の目から水分はよっぽどの時しか出ないんだから。

お姉ちゃんの結婚式まで嬉し涙を取って置くはずだったのに。




普段の私なら恥ずかしがるだろう。

聞いて鼻で笑うだろう。

でも、ごめん。私ここは、



【知ってる】よ―――――――――――――血が。





『アカシェ、いつか大きな物に接した時』

『大きな大きな理解しきれない程のものに接した時』

『もしそこを「   」と少しでも感じるなら』

『その時は【帰ってきた】のだと』

『【知っている】のだと思いなさい』

『それは、アカシェが俺の孫である何よりもの証拠で』

『アカシェが【ラウディ】である証拠であるのだから』

『誇りに思いなさい』

『恥じることは無く、そこではお前も』

『――――――――涙を流してしまうだろうから。』




その単語達は、他の誰も使っておらず私たち一族のみが使っていた事に、今更気付いて。

【ラウディの生き残り】も、【おじいちゃん】が発した【帰ってきた】も【知っている】も【ラウディ】も。

・・・ああ、ヘイカは【ラウディの生き残り】だなんて単語を一体何処から知ったのだろうか。

全ては生きてきた、共に在った私たちだけの言葉。







「【・・・「懐かしい」よ、おじいちゃん】」






そこは石造りで。窓も無く。広大な、




    




        教会で。

私たちの家で。





「【・・・ただいま】」



    


      そして人々は牢屋と呼んだ。








「【こんにちは。】」

私が発した言葉に虚ろな目で振り向いた彼女の瞳に、徐々に光が宿る。


「【・・こんにちは。久し振りだわ、まさか生き残りが此処に来るなんて。あぁ、今日はお祝いをしなくちゃ。】」


囚われの老女は喜んだ。

テスト終わったー! わぁい!

長期間(?)放って置いてすみません・・・。

そして行き成り意味分かりませんよね。はい、自覚してます。


お気に入り登録件数が500越えてました。

何かの間違いかと思いました。

ありがとうございます・・・!

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